一ノ倉沢衝立岩中央稜(谷川岳)

★山域:一ノ倉沢衝立岩中央稜(谷川岳)

★日付:2026.05.17(日)

★天気:晴れ

★山行形態:個人山行、アルパインクライミング

★参加メンバー:木村(L)、土田た

★ルート記録

■奇数ピッチは土田たリード、偶数ピッチは木村リード

1P 40m Ⅳ カンテ状スラブから逆層のフェース
終了点 ボルト2 (傾斜もゆるく簡単)

2P 25m Ⅱ ルンゼ
終了点 ボルト1 ピン1
(南陵へ向かう横断バンドへの落石注意)

3P 40m Ⅳ 凹角からフェース
終了点 ボルト1 ハーケン1
(出だしは5m少し緊張感あるトラバースからの快適フェース、凹角を抜けた所にも終了点があるがさらに上までロープをのばす)

4P 20m −V フェースからチムニー
終了点 ボルト1 ハーケン1
(チムニーが核心。思ってたより立ってないので+Ⅳくらい。右足キョン、左足張って前進後、抜け口左手ガバ)

5P 25m Ⅲ 凹状フェース
終了点 ハーケンたくさん
(目印のピナクルまで登る、終了点は狭い)

6P 40m Ⅲ ルンゼ
終了点 ピン2 ハーケン1
(快適クライミング。比較的岩が安定してたパート)

7P 40m Ⅱ 土のルンゼ〜草付き
終了点ハーケン3

8P 40m Ⅱ
終了点 忘れた
(衝立の頭正面に出た。雲稜ルートに迷い込んだかも?)

■衝立の頭から北陵下降へ (ピナクル略奪点まで6回懸垂下降)
衝立の頭裏側に小テラスがあり4mほどクライムダウンする(フィックスロープあり)踏み跡を辿ると北稜下降路の懸垂支点がある。

  1. 40m 支点ハンガー2
  2. 40m 木の残置
  3. 40m ボルト、ハーケン(後半薮に突入)
  4. 50m 木の残置(完全薮。屈曲して回収注意⚠️)
  5. 50m 木の残置(空中懸垂)
  6. 50m ピン4(ピナクルまで)

■ピナクルでロープ仕舞い踏み跡を辿り衝立前沢へ雪渓のトラバース。
少し登り返し灌木で支点を作り懸垂。自分が先に行き10mほど衝立前沢入り口に届かずフリーで行く。二番手の兄さんは途中の灌木で再度支点作り2回でくる。

■衝立前沢も中間まで雪渓あり2ピッチ懸垂後はしばらく沢下り。最後の滝で再度懸垂下降し一ノ倉沢に帰還

★感想:

(木村)トラブル対応(混雑回避等)を見据えて早めに出発。暗闇の中、テールリッジの取付きまでは数回ルート修正を挟みつつも、予定通りに到着できました。狙い通り、中央稜には本日一番乗りで取り付くことができました。
今回は土田が奇数、木村が偶数ピッチを担当するツルベで登攀。登攀自体はほぼトポ通りでしたが、3ピッチ目の出だしがトラバースから始まるため、少しルート判断に迷いました。また、最後の2ピッチ(Ⅲ級)は衝立の頭に出てしまったため、結果的に雲稜ルートへ迷い込んでいたようです。
【北稜下降路でのルーファイとヒヤリハット】
衝立の頭から北稜下降路へ向かう際、裏手からフィックスロープを伝って下る箇所が分かりにくいと感じました。さらに、懸垂下降の5回目(空中40m)の際、6回目の支点が見つけられずに苦戦。これまでは50mロープで注意深く下降すれば見つかっていたのですが、残り5mになっても発見できませんでした。
スラブを登り返す途中で右上に不自然な終了点を見つけて接近したものの、ボロボロで実用に耐えない支点と判明。もう一度垂直ラインに戻ろうとした際、足元が滑って数メートル振られ、足を強打してしまいました。幸い打ち身程度で済みましたが、非常にヒヤッとした瞬間でした。気を取り直してロープ一杯まで下降したところ、右下に正規の6回目支点を発見。後からトポを確認すると、懸垂後にフリーで数メートル横移動するような図が記載されていました。谷川岳では地形の複雑さや雪崩対策(支点が流されないため)として、ロープを一度解除して次の支点まで歩くケースがあるようです(ただし、フリーで歩くリスクも伴います)。
【衝立前沢の下降と総括】
烏帽子沢奥壁の略奪点から衝立前沢への下降にも苦しめられました。雪渓が残っており、捨て縄を利用しながら計5回ロープを出す結果に。前爪付きのアイゼンを持参していれば、ここまで苦労しなかったと感じます。5月の北稜下降には、確実な雪渓対策が必要だと痛感しました。諸々で時間はかかりましたが、早めに出発しておいた判断が功を奏しました。怖い思いもしましたが、それ以上に多くの教訓と収穫を得られた充実した山行となりました。

(土田た)夏の一ノ倉沢は入会した1年目に行った南陵以来でした。その時は右も左もわからず山宮さんに連れてってもらう形でした。今回は木村さんとつるべで登攀の8ピッチ。(奇数 貴、偶然 木村)登攀自体も難しく感じる所はなくて少しは成長したかな⁇と思えました。ただこれぞ谷川のアルパインと思った場面が多く浮き石・剥がれそうな岩に慎重に時にはドキドキしながら登りました。昨日の核心は衝立前沢の雪渓処理でアイゼンがないとトラバース不可。少し登り返し角度を付けて心許ないハンマーのピック頼りに沢入り口に到着。(トラバース箇所は角度もあり落ちたら死?右上の灌木岩地点で支点を作り振られないようにハンマーのピックで耐えました。下調べ不足(調べたけど今年の記録なし)装備不足が反省点でした。)沢からもしばらく雪渓が続き、衝立岩の頭から計10回懸垂して一ノ倉沢に帰還しました。谷川はアルパイン要素が強く充実した1日となりました。※5/17(日)南陵5組程度 中央稜 4組でした。

★山行の詳細はヤマップにアップしてあります。

 https://yamap.com/activities/48452948

テールリッジを登る
モルゲンロート
1P目リード土田た
1P目を登ってくる木村
3P目リード土田た
4P目リード木村
4P目を登ってくる土田た
5P目リード土田た
6P目リード木村
8P目リード木村、右の草付きに行ってしまう
8P目終了点
8P目を登ってくる土田た
衝立岩の頭で記念撮影
衝立岩の頭から北稜下降。1回目の懸垂下降開始
5回目の懸垂下降は空中懸垂
6回目の懸垂下降はピナクルまで
赤矢印の衝立前沢へ雪渓をトラバース
衝立前沢上部は雪が残っていた
中盤以降は雪が無くなる
一ノ倉沢まで下山完了

投稿者: 新潟クライミングクラブ

新潟クライミングクラブは新潟市にある山岳会です。フリークライミング、クラッククライミング、アルパインクライミング、アイスクライミング、沢登り、山スキーなど幅広く活動しています。

コメントを残す