★山域:黄蓮谷右俣(甲斐駒ヶ岳)
★日付:2025.12.19(金)~20(土)
★天気:12/19 晴れ、12/20 曇り→坊主の滝登攀開始~甲斐駒ヶ岳山頂は小雨→曇り
★山行形態:個人山行・アルパインアイスクライミング
★メンバー:山宮(L)、土田た、土田し
★ルート:尾白川渓谷駐車場→七丈小屋(小屋泊)→六丈沢を下降→坊主の滝下→二俣を右俣へ→奥千丈ノ滝→インゼル→奥ノ滝3段60m→甲斐駒ヶ岳→七丈小屋→尾白川渓谷駐車場
★ルート状況(2025.12.20現在のものです。)
◆アプローチ
・一般登山道の黒戸尾根を七丈小屋まで登ります。
・2合目を過ぎると登山道に雪がチラホラ出てきて、4合目刀利天狗からは雪道です。(山宮は7合目までの登りは何も付けずに登り、下りは3合目までアイゼンを付けて下りました。W土田は3合目~7合目からチェンスパ使用)
・七丈小屋から六丈沢下降地点までは一般登山道を下ります。(六丈沢への下降地点には目印となる石碑があります。)
・六丈沢への下降点から六丈沢を左にして灌木帯を下っていきます。途中、右の枝沢のほうを歩くところ等ありますが今回は雪道でトレースがあったので右往左往せずにすんなり黄蓮谷まで下れました。
◆黄蓮谷右俣(3級上、Ⅳ-)
・ロープは坊主の滝、奥ノ滝2段目で出しました。
・滝の結氷状態は良好で普通に登れる状態でした。
・緩傾斜帯の氷は雪に埋まっていて氷の回廊とはならず雪山登山でした。
・奥ノ滝から上は雪が深くなりました。先行者パーティーは山頂直下までラッセルするラインで登ってましたが、私たちは途中から左に見えた尾根へ取付き雪の乗ったハイマツ帯の登って一般登山道に合流しました。
・前々日に右俣に入った知り合いパーティーと当日の先行パーティーのトレースがあり迷うことなくラッセルもなく楽をさせてもらいました。ありがとうございます。(最後にラインを変えたので少しラッセルありましたが。)
・坊主の滝を登り始める頃からの雨が降ってきて一時雪に変わった時間も少しありましたが山頂までほぼ雨が降ってました。
◆下降
・下降は一般登山道の黒戸尾根を下山。
★感想:
(山宮)黄蓮谷右俣は今回で3回目でした。(黒戸尾根は敗退4回含めると10回登ってます。うち黄連左1+敗退1、黄蓮右3+敗退1、赤石沢奥壁中央稜敗退1、雪山1+敗退1、夏山1)アタック日の気温がそこまで低くなくて雪じゃなく雨という生憎の天気でした。緩傾斜の氷は雪で埋まっていて雪山登山の様相でした。ロープを出した滝は土田たさんが全てリードしました。アイス3年目(1年目は会山行でお試し程度だったので実質アイス2年目かな。)安定した登りで登ってました。12/18に右俣に入った知り合いパーティーと先行パーティーのおかげでトレースがあり楽をさせてもらいました。ありがとうございました。土田しさんの調子が悪く下山に時間がかかりましたが、全員無事下山できました。土田しさんは奥の滝上の登りからペースが上がらず、山頂から七丈小屋までの下りでも時間がかかってました。今回初めてアプローチシューズで、登りは刀利天狗の4合目まで、下りは3合目から、冬靴を担いで歩きましたがとても歩きやすかったです。
②反省
(土田た)今シーズン目標にしてたアルパインアイスの黄蓮谷右俣、無事完登でき嬉しかったです。初日は季節外れの気温で暖かく快晴の1日でした。pack weightは約17kgでスタート。2合目辺りから薄っすら雪道になり3合目手前の富士見平でチェンスパ装備。重たい冬靴での長いアプローチが身にこたえました。明日の長い戦いに備え一定のペースで一歩一歩ゆっくりと歩を進め6時間で七丈小屋に到着。(小屋までは秋パン、メリノロンTで快適)この日は我々と他2名のほぼ貸切り状態でのんびり快適に過ごせました(週末の荒天で土曜日含めほぼ全CXLで小屋番さんは嘆いてました)17:00に小屋名物?のカレー3杯いただき20:00に就寝。。翌日は3:00起床の4:30登山開始。まずは坊主の滝下を目指し六丈ノ沢を下降していきます。山宮さんから六丈沢の地形を教えてもらいつつ予定通り6:00に滝下に到着。ちょうど先行パーティーがヘッデンリード登攀中で暗闇に浮かびあがる高さ50mの滝が不気味で、でも一方ではわくわくした気持ちになりました。坊主の滝を問題なく登れれば右俣を登る技術面はクリアの指標になってます。6:20ロープを結んで登攀開始。アックスを一振りして氷の感触を確かめ、登るラインをイメージしました。坊主の滝は2Pで抜け終了点は山宮さんのアドバイス通り1P目は一段上がった先にある垂壁、2P目は垂壁を抜けナメ途中で構築しました。その後は標高を上げるにつれ天候も雨→みぞれ→雪と変わっていき、美しい氷の回廊のナメもほぼ雪に埋まり半分気分は雪山モードで。10:50奥ノ滝に到着しました。事前情報通りこの滝は氷が薄く、なるべく厚そうな左手のラインを狙って登りました。傾斜はきつくないけど長いので疲れました。。後で山宮さんから上部でけっこうランナウトしてたよと言われたので冷静に一本決めておけばと反省。ここから登山道に出るまでがある意味核心でラッセル疲れました。先行2名は山頂に向けて谷を直進してて大変そうだったので、山宮さんと相談して我々は途中から左の尾根に進路変更しました。予想通りハイマツクッションが使えたので一気に楽になりました。13:50 無事TO。某ワンゼル部の総勢15名?の団体とタイミングばっちりの登頂だったので謎に賑わいの山頂でした。おかげで写真撮ってもらえました♩下山は長かった。。。色々ありましたが忍さんが無事に下山できて本当に良かったです。今回の収穫はオールリードできたこと。反省点は1泊だと体力的にギリだったのでテン泊でも対応できる体力を身に付けること。いつも山宮さんからは非常に多くの事を学ばさせていただいてます。次に黄蓮に行く機会があったら自身がリーダーできるように知識、経験、技術の向上を目指し精進していきたいと思います。
★山行の詳細はヤマップ&ヤマレコにアップしてあります。
https://yamap.com/activities/45057253
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-9083319.html


















