★山域:龍王岳東尾根(北アルプス)
★日付:2025.11.22(土)~24(月)
★天気:3日間共晴れ
★山行形態:個人山行、アルパインクライミング
★参加者:山宮、木村ひ
★ルート:室堂→雷鳥沢テント場(テント泊)→室堂→一ノ越→龍王岳東尾根取付→龍王岳→一ノ越→雷鳥沢テント場(テント泊)→室堂
★ルート状況(2025年11/24現在のものです。):
◆室堂~雷鳥沢テント場
・アイゼンやワカン無しで歩けました。特に問題なし。
◆雷鳥沢テント場~室堂~龍王岳東尾根取付
・雷鳥沢テント場~一ノ越山荘(冬季閉鎖中)まではアイゼンやワカン無しで歩けましたた。特に問題なし。
・室堂の駅内トイレを使用するため室堂経由でアプローチしました。
・一ノ越山荘からアイゼンを装着。ヘルメットやハーネス等の登攀装備も付けて龍王岳東尾根取付へと雪面を下っていきました。(雪の状態は雪崩そうな状態では無かったです。)
◆龍王岳東尾根
・東尾根には数パーティーか取付いていました。上部にいたパーティーはかなり離れていたので追いつくことは無かったです。下部でロープを出して登っているパーティーがいたので側壁から追い越させてもらいフリーで登っていきました。(特に難しいところは無かったです。)
◆下降
・龍王岳から一ノ越までは一般登山道を下山。
・一ノ越から雷鳥沢テント場までは室堂経由せずに直線的に下ったら足首~膝ラッセルで疲れました。(良いトレーニングにはなりましたが・・・)
★感想:
(山宮)今回は龍王岳南面フランケのA~E稜、三峰南壁ジェードルルートの登攀も視野に入れ入山しました。龍王岳は初見で岩場の状況は分からず(ネット記録はほぼ無し。)南面で雪もたっぷりついていることが予想されたので先ずは偵察ということで東尾根を登ることにしました。東尾根から南面フランケの壁を見ると案の定、雪がたっぷり付いていて登攀は除雪登攀になり時間がかかることは容易に想像できました。また壁が立ってないところの雪はキノコにはなっていないものの処理が難しそうで無雪期に比べると難易度がグッと上がっている感じでした。この時期のこの辺りのルートの記録がほぼ無いのが良く分かりました。最終日にバス最終便に間に合うよう登攀するのは難しい(シーズン始めの足慣らしのつもりだったのにいきなりトップギアに気持ちを入れて登攀する準備してなかったし、する気もなかったので、)今回は東尾根だけ登って帰ることにしました。東尾根は特段難しいところはなくフリーで登ってトップアウトしました。3日間共暖かかったです。陽が照っていない朝晩や夜は冬なので当然冷えますが気になるほどの寒さではなかったです。3日間、登山者やスキーヤーが大勢いて賑わってました。雷鳥沢テント場も賑わってました。レジャーランドなのかと思うほど賑わってましたが、雪山は静かな方が好きです。
(木村ひ)雪稜シーズンに向けた足慣らしとして、立山・龍王岳へのクライミング山行を企画しました。当初は、アプローチの良さから無雪期の記録がある龍王岳南壁のA〜D稜のいずれかに取り付くことを想定していました。しかし、現地に到着し南壁の状況を確認したところ、想像していた以上に積雪があり、ルートが大岩の堆積した不安定な状態であることが判明しました。全体を見通すことが難しく、登攀を強行すれば不十分なルートファインディングやプアプロに陥るリスクが高いと判断し、計画を断念しました。この状況を見て、積雪期に記録がないことにも納得がいきました。積雪状況に対するこちらの読みが甘く、結果として山宮さんにはご迷惑をおかけして大変恐縮でした。結局、安全に登攀可能な龍王岳 東尾根に変更して登頂を果たし、いわば茶を濁す形になってしまいました。本来の目的であった南壁ルート登攀は達成できませんでしたが、天候に恵まれ、快適なテント泊も経験できたため、雪稜に向けた足慣らしと体力強化という目標は達成できました。南壁アタック用に持参したクライミングギアは、今回は歩荷訓練としての役割に留まりましたが、それを除いてはゆるっと快適な準備運動になったかと思います。この山行を通じて、11月の立山は、本格的なクライミングよりも、雪上歩行やバックカントリースキーに適しているということを改めて認識しました。晴天だったせいか雷鳥は見られませんでしたが、最高の環境でシーズンへの準備運動を終えることができました。
★山行の詳細はヤマレコにアップしてあります。
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-8994582.html






