★山域:剱岳 源次郎尾根 成城大ルート(北アルプス)
★日付:2025.07.19(土)~21(月)
★天気:3日間共晴れ(空気感は暑くなかったが日差しが暑かった。朝夜は快適。)
★山行形態:山岳会山行、アルパインクライミング
★メンバー:佐藤ゆ(L)、山宮、岸畑
★ルート状況(2025年7/21現在のものです。)
◆室堂~剱沢テント場
・一般登山道。特に問題なし。
◆剱沢テント場~源次郎尾根取付
・剱沢雪渓を下っていく。途中から雪渓に乗るが問題なし。(今回はアプローチシューズとチェーンスパイクで歩きました。)
◆源次郎尾根~取付
・源次郎尾根夏道を登っていく。(フリーでどんどん登りました。)
・源次郎尾根から横断バンドへトラバースしていく分岐箇所は事前にネットで写真等を良く調べていたので迷いませんでした。(暗いうちに分岐に着いたので明るくなるまで暫く待機。)分岐箇所を過ぎると思っていたより踏み跡(薄いですが)がありました。
・横断バンドは浮石の多いルンゼで水流もあったりするので落石させないよう滑り落ちないよう注意して登っていきました。
・成城大ルート取付も事前にネットで写真等を良く調べていたのですぐに分かりました。
◆成城大ルート(5.10a)(ルートグレードは参考にしたトポ図からで、あとは山宮の個人的な感想です。)
【全体を通して】
・核心のトポ4P目以外は平凡なルートに感じました。
・動く岩多くありました。
・トポ2~5P目までは残置中間支点は豊富でした。
【1P テラス右の凹角~ブッシュの凹角 30m Ⅲ】(山宮リード)
・特に問題なく登れますが動く岩が多いので注意が必要です。
・カムが1箇所使えたかな?他はブッシュから中間支点を取りました
・終了点はリングボルト2つで構築し灌木にタイオフしたスリングで補強しました。
【2P カンテ状を右に回り込みフェイスの登りやすいところ直上してテラスへ~テラスからカンテすぐ左のフェースを登りテラスまで 20m Ⅲ~ 20m Ⅳ】(山宮リード)
・トポ2P目と3P目を繋げて登りました。
・フォローメンバーから全て(15~16本?)のアルパインクイックドローを受け取らず11本ぐらいで登ったらトポ2P目終了点で残り5本に・・・。トポ3P目も残置中間支点が豊富にありましたがランナウトして登りました。(終了点に着いた時に1本余りましたw)トポ3P目でカムが1箇所使えたかな?
・終了点はハンガー1つとリングボルト2つで構築。(トポ2P目終了点にもハンガー1つありました)
【3P テラスからバンドまで少し直上しフレークのクラック下までトラバース、そこからホールド・スタンスの乏しいスラブを左へトラバースしてから直上 40m 5.10a】(佐藤ゆリード)
・トポ4P目。
・ホールド、スタンスの乏しいスラブを左へトラバースするところが核心かな?ホールドが微妙なのにスメアで立つのが怖くてA0しました。後半の直上はサイドにホールドがあるので(サイドなので隠れてますが)難なく登れます。
・終了点はハンガー2つで構築。
【4P 終了点から少し左へ移動して直上 40m Ⅴ ~ 白い岩直下のハイマツ帯 Ⅱ 10m】(佐藤ゆリード)
・トポ5P目。
・出だしの1手を頑張って登れば後は問題なし。ここもサイドにホールドがあるので(サイドなので隠れてますが)難なく登れます。最後の方は簡単なフェース。
・ハイマツ帯の途中に平らで開けたところがあってそこが本来の終了点かと思いますが佐藤さんは残りのピッチのことを考えロープを目一杯伸ばして白い岩の下付近の中途半端な傾斜のところでハイマツ帯にスリングで終了点を構築。
【5P 白い岩直下のハイマツ帯~白い岩左のクラック~ハイマツ帯(源次郎尾根上) 50m Ⅱ~Ⅲ】(佐藤ゆリード)
・ハイマツ帯区間は特に問題なく登れます。
・白い岩左のクラックは浮石が多く岩も動くので落石注意!!
・終了点はハイマツ帯にスリングで構築
◆下降
・源次郎尾根を登って剱岳山頂へ行き、一般登山道で剱沢テン場まで下山
★感想:
(佐藤ゆ)剱では珍しくデシマルグレードのついたルートということで入山前から緊張、心配しておりましたが無事に完登できました。取り付きを迷っている記録もあり普段よりもしっかりと下調べをしましたが、これが功を奏しました。ほぼ迷わなかったです。元々隣の名古屋大ルートも継続しようと思っていましたが難易度、時間的に日和ってしまい成城大ルートだけにしてしまいました。実際は時間的に余裕があったので継続を判断する最終リミット等を決めていれば継続できたかもと少し後悔しています。2.3年後に名古屋大→成城大を行こうと思いますのでどなたかよろしくお願いします。ルートは核心ピッチはなかなか面白いですが核心以外のピッチは平凡なので総合的な評価では多分チンネや剣稜会→八ッ峰の方が良いルートだと思います。
(山宮)アプローチの割にはあっと言う間に終わってしまった感じでした。あっけなかったです。2Pと3P目の終了点には1つ(今回は2~3Pを繋げて登っているので終了点として使ったのは3P目のもののみ。)、4Pの終了点には2つハンガーの終了点に変わっていて安心感がありました。核心の3P目(トポ4P目の5.10a)はトラバース地点でフォローでも落ちたくないとA0をしました。スメアの効くクライミングシューズならもっと大胆に登れたかもしれません。A0はその1回だけであとはフリーで登れました。全体の総括としてはどのパーティーも無事に、そして予定よりも早く下山できて良かったと思います。
(岸畑)久しぶりのアルパインはフォローでお気楽の気分でいきましたが精神的に疲れました。自分にとってはアルパインは怖いし危ないだけなのでしばらくは行かなくていいなと思いました。
★山行の詳細はヤマレコにアップしてあります。
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-8457892.html









