二王子岳の一王子避難小屋付近と二王子神社付近で雪上訓練(新潟県)

★山域:二王子岳(新潟県)

★日付:2025.02.15(土)~16(日)

★天気:2/15 晴れ、2/16 曇り一時小雨

★山行形態:山岳会山行・講習会

★メンバー:山宮(L)、佐藤ゆ(SL)、土田し、宮崎、木村(2/15夕方~)、神蔵(2/16のみ)

★訓練内容
【1日目、一王子避難小屋付近】
 ・出発前にビーコングループチェック
 ・雪上での支点構築(スノーバー縦刺し・横埋め、アックス横埋め)
 ・スタンディングアックスビレイ
 ・肩絡みビレイと腰絡みビレイ
 ・土のう懸垂
 ・スノーボラード懸垂
 ・イグルー作成
 ・各自ビバーク訓練(山宮:お座りビバーク→避難小屋泊、佐藤ゆ:雪洞泊、木村:テント泊、土田し・宮崎:避難小屋泊)

【2日目、二王子神社付近】
 ・ビーコン訓練
 ・埋没体験(横断面も掘りに空気穴を貫通させて優しめに実施した)

★感想:

(山宮)雪上での支点構築や確保技術については支点強度を試したりいろいろな技術があるので良いも悪いも含めていろいろ試せたりできてよかったです。こういう経験は実際の現場で生きると思います。5人泊まれる大イグルー作成は上が塞がらず失敗。イグルーは1~3人用の適度な大きさのものが作りやすいと分かりました。(イグルー作りのプロに教わりたい!!)一王子避難小屋で宴会後にお座りビバーク訓練を実施しました。半雪洞を掘ってアタックザックを下に敷いてビバーク開始・・・1時間30分後には寒さに耐えれずビレイダウンとシュラフマットを避難小屋へ取りにいきました。アイテム追加でなんとか寒さに耐えれそうな感じなりましたが1時間後に今度は冬靴(防水が弱く2軍の靴として使ってます。)が凍みてきて靴下が濡れてるのが分かり足指先を動かしてしばらく頑張りましたが足指先が痛くなってきたので二王子で凍傷になるのもバカらしいので避難小屋に入って寝袋で寝ました。ビバークするにも装備は大事だと分かって良かったです。ビーコン訓練は会に丸山さんが在籍中に教わって以来でした。3-0でビーコンの向きを一定方向にしなければならないのを佐藤ゆさんに指摘されました。久しぶりだと細かいところを忘れてるものですね・・・それでもアバランチ開始からプローブでヒットまで7分でこなせたので良かったです。ビーコンが役立つ状況にならないのが1番良いことなのですが万が一の時にスムーズに捜索できるよう年1の訓練は必要だと実感しました。埋没体験では雪崩で埋まるのは嫌だなーと改めて感じました。反省としては、アプローチはトレースあるだろうとワカンは携行せずツボ足で登りましたが、体重82㎏+20㎏以上荷物のせいかトレースあるのに踏む抜き地獄でした。私の場合はトレースあってもワカンは必携だな思いました。最後に参加された皆さんは熱心に訓練に取り組んでて良かったと思います!来年の雪上訓練ですが時期や場所を再検討したいと考えてます。

(佐藤ゆ)訓練は大体予定通りこなせた。イグルーは欲張りすぎた。プロじゃないと無理でした。夜は雪洞を掘って朝まで寝た。知り合いからもらったエアマットはすぐにぺちゃんこになり使えないことがわかって良かった。埋没体験では、たったの30cmほどで身動きが取れなくなることを再確認できた。

(木村)諸般の事情により、出発が遅れ一王子神社に14:30着でした。既にイグルーが完成しており、夕食からの参加となりました。避難小屋で鍋を囲み同じ釜の飯を分け合い歓談し楽しい時間を過ごしました。食事を準備して頂いた宮崎さんと奥様に感謝です。ビバーク体験は、持参したテントで一夜を明かしました。二日目のビーコン捜索は、二王子神社周辺で行われました。時間に差はあれど、3点セットを持っていれば確実に掘り当てることが出来ました。改めてアバランチギアの大切さを痛感しました。トレーニング下での埋没条件であれば、半日程度の訓練で生存ラインの15分をクリア出来るようになると思います。埋没体験では、圧迫感、閉塞感に襲われ、短時間でしたが死を覚悟するほどの絶望的な経験となりました。今回は、埋まってからの訓練でしたが、ピットテスト等、埋まらない予防措置の訓練もしておくべきだと思いました。実質、二日目からの参加でしたが良い経験が出来ました。身に付くよう定期的に訓練を行うことが必要だなと感じました。訓練の計画と準備をして頂いた山宮会長、佐藤くんに改めて感謝します。来年も参加しますのでアプローチの近い場所が良いです。(移動の時間も訓練に割けられるので)

(神蔵)2日目のビーコン訓練に参加しました。佐藤さんから説明を受けた後ひとりひとりが実践。ビーコンを使って全員が目標に辿り着けました。実際の現場では人命がかかっているのでよりスピーディに、でも雑にならないよう丁寧確実な作業をしなければと痛感しました。どんなに優れた装置もいざという時に使いこなせなければ意味がないので定期的に練習して対応できるよう備えたいです。埋没体験は少し雪を被っただけで動けず、胸を圧迫されて呼吸が苦しく全身が埋まる前にギブアップ。雪崩に巻き込まれるような事にはなりたくないと強く感じました。少しずつ経験を積み安全に雪山を楽しむ為のスキルを磨いていきたいです。

★山行の詳細はヤマレコにアップしてあります。

 https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-7814726.html

2/15、スタンディングアックスビレイをいろいろ試す
肩絡みビレイ
土のう袋で懸垂下降支点を作って強度チェック
スノーボラードで懸垂下降支点を作って強度チェック
宴会用に5人用の大型イグルー作成にとりかかる
2~3段目までは順調だったが・・・
軽堅のロングが上手く切り出せず上が塞がらなかったので宴会は避難小屋で
2/16、先ずは佐藤ゆからビーコン訓練
ファインサーチ中の木村
プロービング中の神蔵
掘り出し作業中のメンバー
埋没体験
プローブでつつきつつかれ感触を確かめる

投稿者: 新潟クライミングクラブ

新潟クライミングクラブは新潟市にある山岳会です。フリークライミング、クラッククライミング、アルパインクライミング、アイスクライミング、沢登り、山スキーなど幅広く活動しています。

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