小川山(長野県)

★山域:小川山(長野県)

★日付:2024.08.13(火)~8.14(水)

★山行形態:山岳会山行・マルチピッチクライミング、フリークライミング、クラッククライミング、ボルダー

★メンバー:竹内、吉川、岸畑、坂井、廣澤、荒木、宮崎、土田忍、佐藤、羽田(8/14)、他1名

★遊んだ岩場:

(8/13)【ガマルート?(雨のため2P目まで)】 竹内-宮崎-土田忍

    【お殿様岩 イムジン河】 佐藤、吉川

    【くじら岩】 岸畑、坂井、廣澤、荒木

    【親指岩 小川山レイバック】 竹内、吉川、荒木、宮崎、土田忍

(8/14)【烏帽子左稜線(②③パーティーは雨のため17P/18Pまで)】

     ①佐藤-土田忍、②竹内-宮崎、③荒木-羽田

    【マラ岩、姉岩】 吉川、岸畑、坂井、廣澤

★感想:

(竹内)13日ガマルート、2ピッチまでの核心部は越えましたが雨で下山しました。スラブは厳しかったです。テンションする人もいました。14日は烏帽子左稜線、am2時佐藤さんに起こされて取付。土田さんのYAMAPナビに助けられて。17ピッチまで行きましたが雷、雨で最後のクラックはやめて下山しました。佐藤、土田組は早々にクラック登って下山、完登。ピッチ数の長さ、クラック、ルートファインディング、懸垂ありで中級か?とにかく充実感のあるクライミングでした。その分疲れました。
烏帽子左稜線追伸。宮崎さんの感想の通り。竹内が最終ピッチ手前クラック&チムニー取付まで登ったら突然の雷鳴、豪雨。私は行きたい気持ちとクラックは濡れていなかったので登攀が安全、行こうと判断しました。しかし宮崎さんから雨で厳しいとのコール、羽田&荒木組も辞めたいとの意見があったので岩にシュリンゲ、カラビナかけて【捨てて】宮崎を降ろして私も懸垂下降。しかし長いピッチ【段差あり】でロープ2本がスタックして回収出来ず。荒木さんが自分が行きますと手際良く登り返し回収してもらいました。次に後続が登れない場合【佐藤氏に竹内がリクエスト】のフィクスロープの回収をしてもらいました。ロープ3本回収。本当に荒木の判断、行動に感謝します。
今回リーダーとして一番難しかったのが山行決行の判断。天気予報が微妙でメンバーからいろいろな意見もあり判断に悩みましたが1回自宅で話し合いをして行くと決め、結果行ってみて一時雨にも降られたが登れて良かった!リーダーが日和ると早々に中止判断となりますが、心をブレずにどっしりと構えるのも必要なのかなと思います。

(吉川)13日イムジン河はTRでも手も足もです。クジラ岩の穴社員3級ボルダーは完登。14日妹岩の卒業試験はMOSできて良かったです。ただマラ岩のホリデー5.8で死ぬかと思いました。

(羽田)烏帽子左稜線の感想。今回リードもやると確実に登れるラインを自分で探し良くみたり時間のロスをしないよう前パーティーを追いかけるように行きカムを利用し終了点を作ったり今までと違うマルチの面白さとランニングビレーのとり方等内容の濃い一日でした。各自の行きたい所に分かれスラブ、クラック等いつもと違う岩を楽しめる小川山は岩場の中で一番好きで会の皆さんとは初めての小川山で賑やかに楽しい夜を過ごさせてもらいました。リーダー初め企画等、焚き火~クライミングを楽しむ皆さんに感謝です!

(岸畑)天候に恵まれず不完全燃焼でした。小川山でクライミングを楽しむにはもっとフリーの力をつけないとダメだと思いました。夜は心配していた雨も降らず皆さんと交流できて良かったです。

(坂井)涼しい環境で過ごせて最高でした。ずっとやりたかったレーザーズエッジはフラッシュトライで上部核心を左に逃げてしまいもう一便出したのですがバランス感がヒヤヒヤで楽しかったです。11,12日で疲れて以降はグダグダになりました。ちゃんと登るならレスト日を作る意志が必要と思いました。夕食とてもおいしかったです!皆様ありがとうございました!

(廣澤)小川山はピン間が遠くグレード感も厳しく感じ痺れました。さわった課題はどれもおもしろく最高でした。以前より岩の中から足をおける場所を見つけられるようになっており自分の成長を感じることができました。小川山ボルダーで穴社員3級を登ることができたのが1番の思い出です。小川山の夜は毎晩美味しいものを食べさせていただき皆さまありがとうございました。

(荒木)13日はクジラ岩付近の5~6級課題を回った後「小川山レイバック」をトップロープで登りました。翌14日の烏帽子岩左岩綾はNPや灌木を利用して支点や終了点を構成する場面が多くまた全18ピッチという長さも相まってグレードより難しく感じました。最後のピッチは雷雨のため敗退しましたがこのピッチがまさにルートの核心ということもあり次回こそは登りきりたいと思います。反省点は多くありますが特にアプローチのルーファイが完全に人任せとなってしまったことは大きな反省点だと感じました。最後に13日のBBQ14日の羽田さんの料理大変美味しかったです。ありがとうございました!

(宮崎)【小川山・烏帽子岩左稜線の感想】NCC最長老の竹内さんが下山後に発した「このルートは、これまで経験したクライミングで最も長いマルチピッチで意外にも厳しかった」が全てを物語っていました。一方ワタシはと云えば本格的なマルチピッチは今回が初めて。参加申込みをした際特に「忠告」する人もいなかったのでこのルートは初級の範囲なんだろうと思っていた。ネット上の登攀記録をいくつか見たが難関ルートとの記載も見当たらなかった。元よりリードはできないけどクライミングのグレードは高くないのでなんとか竹内さんに食らい付いて行こう(行けるだろう)と考えていた。出かける前竹内さんに不安を伝えたら「まぁ、行くだけ行って…」とも云われたので気も楽になっていた。登りはじめ竹内さんから「厳しいところはロープに捕まっても…!」と言われたので早い段階でそれをやったらあっと云う間にぶら下がってしまったので以後それをやめたら普通に付いて行けた。とは云えすぐ後ろに「羽田・荒木」組が常に控えていたので上るスピードはそれなりだったのだろう(^^; 岩稜上りはビレイがしっかりしているので心配はなかったけど一ヶ所アンダーホールドでトラバースするところは怖かった。羽田さんも「リードだったら厳しい」と言っていた。午前3時ヘツデンを照らしながら出発して18ピッチ先の山頂を目指す。それぞれのピッチの特徴を心得る余裕もなくひたすらにセカンドで付いて行く。緊張と体力の消化で水分補給は繰り返すが行動食を口に運ぶゆとりを忘れていた。行動時間の半分はリードのビレイをしているので体力の消耗はしていないはずなのに疲労感が溜まる。お昼近くだったか?先行する「佐藤・土田」組がトップアウトしたとの連絡が入った。案じていた天気がこれまでもったけど怪しくなって来ている。我々がトップアウトするにはもう1時間以上かかるだろう!? エスケープルートを考えたらどうかとの意見が出始めた。竹内さんは「アルパインクライミングは本来雨でも上るしかない」と説く。羽田さんは「竹内さんは行け行けドンドン」だからと。佐藤君が最終ピッチに固定ロープを垂らしてくれた。厳しい最後のクラックへのお助けロープである。あと一歩のところまでは来た!竹内さんがその元に着きワタシがそこに向かっているうちにとうとう雨足が強くなってきた。残念だがワタシは後続の意思と己れの技量不足の不安から「竹内さん滑って登れません!」と大声を張り上げた。竹内さんもついにエスケープに応じて後続組まで戻ることにした。残すはロープの回収だが濡れたロープは滑りが悪くスタックしてしまった。動かない。ワタシのロープなので“残置”も仕方ないと思っていたら荒木さんが「回収してくる」と上り返しのザイルワークを始めた。その手際よさにみんなが舌を巻く。上り返しは講習会で見たり練習したりしているけど実践の経験者は少ない。程なくロープは回収されエスケープルートを4人で降り始めたのだが荒木さんは「佐藤君の固定ロープも回収して…」来てくれた。竹内さんは「流石、危険回避と危機管理は職業柄のなせる技!」と感嘆していた。長老でキャリアの竹内さんが初めて経験したロングピッチのアルパインクライミング。同い年だが事実上初めてアルパインクライミングを経験した初級クラスの私。「相反」する二人がなんとか同行できたのは私が無知だったから!? 知っていたらおそれ多くて今ごろヤケザケでものんでいたかもしれません(_ _)

(土田忍)1日目は竹内さん、宮崎さんとガマルートへ。ガマスラブ1階を登ったあと、手持ちのトポでは2階2p目の取り付きが分からず右往左往しました。近くにいた小川山クライミングガイドを持っている人に取り付きを教えて貰いましたが、後日トポを確認すると、2p目はガマルート取り付きより少し上の「ルート名不明5.7 10m」を登ったようでした。竹内さんがリードで登り、自分の番になると雨が降って来たのでカッパを着て登りました。雨に濡れたテカテカのスラブはいかにも滑りそうで怖かったですが、案の定3度も滑ってしまいました。もう少し慎重に登るべきだったと反省しましたが良い経験にもなりました。午後は竹内さん曰く、日本で一番美しいと言われるクラック「小川山レイバック」へ。黒い岩に走る一筋のクラックの周りが肌色になっていて、なんとも神々しい雰囲気のクラックでした。他の皆さんがキレイに登るなか腕力でムリムリと登りましたが、なんとかトップアウト出来てこれもまた良い経験になりました。2日目は18pもの長い長い烏帽子岩左稜線へ。3時にキャンプ場を出発。なかなかなかしんどいアプローチで、取り付きへ着いたときも真っ暗で、ヘッデンを点けての序盤のクラックのクライミングは緊張しました。烏帽子岩左稜線は、クラック、チムニー、ワイドクラック、胸のすくような大展望のナイフリッジとアルパインの要素もある、内容盛りだくさんの素晴らしいルートでした。途中いくつものクラックが出てくるのですが、今年参加した布岩でのクラックの練習のお陰でなんとか落ちることなく登ることが出来ました。ただ、最後のワイドクラックだけはどうにも登ることが出来なかったので、次回は登れるよう練習したいと思います。今回は佐藤くんのリードでオールフォローで登らせてもらいましたが、支点構築、ランニングビレイ等経験豊富な佐藤くんとのクライミングはとても勉強になりました。次回はリードで登れるようカムの使い方も練習してチャレンジしたいと思います。15日の瑞牆も含めこの3日間ではとても良い経験が出来ました。毎年小川山には通いたいと思いましたし、その都度成長を実感出来るようクライミングを頑張りたいと思います。

(佐藤)初日は吉川さんとお殿様岩 イムジン河 5.11d をトライしました。登れませんでしたが、美しいクラックに感動しました。クジラ岩の穴社員3級ボルダーは完登。2日目は烏帽子岩左稜線に忍さんと行きました。フォローも頑張ってくれたので10時にトップアウトでした。最終ピッチは普通のサイズのカムでエイドできるのか不明です。体がすっぽり入ったので7番が必要かもしれません。リードするなら、ワイドの経験がある程度ない厳しいと思います。個人山行も含め約1週間登り続けてクライミングの達成感、緊張感、戦略性全てにおいて面白い遊びであることを再確認できました。モチベーションも高まりました。NCCの皆さま、企画、準備等お疲れ様でした。またよろしくお願いします。

ガマルート
雨敗退
イムジン河を登る佐藤
くじら岩
くじら岩
くじら岩
小川山レイバックを登る吉川
小川山レイバックをレイバックで登る
肉は?
宴中
好きなものを食べる
夜が更けていく
焚火
烏帽子左稜線の竹内
烏帽子左稜線
烏帽子左稜線の宮崎
烏帽子左稜線
烏帽子左稜線の竹内
姉岩
マラ岩

投稿者: 新潟クライミングクラブ

新潟クライミングクラブは新潟市にある山岳会です。フリークライミング、クラッククライミング、アルパインクライミング、アイスクライミング、沢登り、山スキーなど幅広く活動しています。

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