★山域:黒部横断_五竜岳、東谷山、南仙人山、仙人山、池ノ平山、剱岳(北アルプス)
★日付:2024.04.25(木)~04.29(月)
★天気:
4/25 晴れのちガス、冷たい風あり(五竜山荘では夜遅くまで風が強かった)
4/26 晴れ、微風
4/27 曇り時々晴れ→曇り、風なし
4/28 快晴、風あり
4/29 晴れ(早月尾根下山時に一時ガス)、微風
★山行形態:個人山行・アルパインクライミング
★参加者:山宮、他1名
★ルート:地蔵の頭→遠見尾根→五竜山荘(泊)→五竜岳→東谷山尾根→仙人谷ダム右岸(泊)→雲切新道→ガンドウ尾根→仙人池ヒュッテ(泊)→仙人峠→池ノ平山→小窓→小窓尾根→三ノ窓(泊)→池ノ谷ガリー→池ノ谷乗越→剱岳→早月尾根→馬場島
★ルート状況(2024年4/29現在のものです。)
【全体的に】
・朝8時には雪が腐る。
・P1500~1600より低いところは夏道。
・懸垂下降の支点は灌木やハイマツを使用。
【地蔵の頭~五竜山荘 4/25】
・雪は普通に腐っていて歩き辛かったです。(初日で荷物が重いのもあってペースは上がらず・・)
・白岳山頂を経由せずトラバースで五竜山荘へ登りました。
・五竜岳に登り来ていた入山者(ソロ2名)がいました。
・五竜山荘でテント泊でした。(この日の五竜山荘でのテント泊は2幕)
【五竜山荘~五竜岳 4/26】
・五竜岳に登り来ていた入山者(ソロ2名)は、私たちより先に登り始めて五竜に登頂してました。
・五竜山荘からほとんど雪の無い夏道が歩けました。(完全雪道は山頂直下の雪壁が少しあったぐらいでした。雪は緩んでました。)
【五竜岳~東谷山尾根~仙人谷ダム右岸 4/26】
・東谷山までの序盤は岩とハイマツのミックスで歩き辛かったです。
・東谷山までの中盤は雪とハイマツのミックス、終盤は雪道になりました。
・東谷山からはルートを外さないようGPSログを確認しながら下りましたが1箇所間違って正解ルートに戻るために少し登り返しました。
・P2297.4辺りからの下りは藪と雪のミックスで歩き辛かったです。
・P2001付近で50mダブルロープ1本で懸垂下降1回しました。
・P1600ぐらいから雪は無くなり藪漕ぎでした。
・P1050ぐらいから仙人谷ダムへは50mダブルロープ1本で短くピッチを切りながら懸垂下降15回(最後だけ50mダブルロープ2本)で下りました。(Oさんの体調不良と疲れ&荷物の重さの事を考えクライムダウンできそうなところも安全のため懸垂下降をしました。)
・仙人谷ダムの右岸林道でテント泊しました。(4/27(土)は悪天予報だったので吊橋方面にあるトンネルでテントを張って雨をしのぎながら停滞と考えてましたが雪が林道を塞いでいてトラバースが面倒になり仙人谷ダムまで戻ってきてテントを張りました。携帯で天気予報を見ると4/27(土)の予報が良くなっていて4/30(火)と5/1(水)が悪い予報になっていたので停滞したら雨で動けなくなるという事で4/27(土)は停滞せずに前進することにしました。ただ朝ゆっくりスタートにはしました。)
【仙人谷ダム右岸~雲切新道~南仙人山~仙人池ヒュッテ 4/27】
・黒部川は仙人谷ダムを歩いて横断しました。
・仙人谷は丸太2本が掛かっているところを横断(ザックを丸太と丸太の間に置いて押しながら人は馬乗りになって渡りました。足元は確実に濡れそうなので靴と靴下は脱ぎましたが進む速度が遅いので結局パンツまで濡れました。)して藪漕ぎして雲切新道に合流しました。
・雲切新道の序盤のトラバース道は雪があって悪いところもありました。
・雲切新道はほぼ夏道でしたがP1500辺りから完全に雪道になりました。
・雲切新道最高点(P1629)からガンドウ尾根へ雪道の尾根を登り、南仙人山を越えて仙人池ヒュッテまで雪道を歩きました。
・仙人池ヒュッテでテント泊しました。
【仙人池ヒュッテ~仙人山~池ノ平小屋~池ノ平山(南峰)直下 4/28】
・ひたすら雪道を登って仙人山へ。そこから少し進んでから池ノ平小屋へ下り、池ノ平山(南峰)直下まで黙々と登りました。
・池ノ平山への登りは傾斜が急に見えましたが登ってみるとそこまでではなかったです。
・朝8時には雪が腐ってました。
【池ノ平山(南峰)直下~小窓~小窓尾根合流地点 4/28】
・池ノ平山(南峰)直下から小窓へは雪壁をクライムダウン。途中雪が無く岩が露出していたところは50mダブルロープ2本で懸垂下降をして雪壁に乗って再びクライムダウンしていましたが、雪の状態が良くなく(ハイマツ近くというのもありましたが先行して下りていたヤマパンがすっぽり雪の落とし穴に落ちる・・・)急傾斜になってきたので途中から50mダブルロープ2本で4回懸垂下降をして小窓まで下りました。
・小窓はナイフリッジにもなってなく特に問題なく横断できました。
・小窓からの登りは一番傾斜の緩そうなラインを登りました。(夏道含めて初見なのでどのラインが正解なのかは分かりませんでした・・)
・遠目から見て小窓から小窓尾根への登りが傾斜がきつく雪の状態も悪くなっていそうなので核心だと思ってましたがその通りでした。序盤小窓から続く正面の雪壁は思っていたよりは傾斜が緩く雪の繋がっているところを左上して雪の尾根上を登っていきましたがここが悪かったです。Oさんのステップ起点で左斜面へ小規模の表層雪崩3回ありました。ヤマパンは先行するOさんが登っているラインを少し右側に外れて登りました。最後は傾斜が緩みトラバース気味にコルを目指して登り小窓尾根に合流しました。
【小窓尾根合流地点~発射台~三ノ窓 4/28】
・雪が腐りまくっていて踏み抜きばかりで発射台のあるところまでの2つのピークの登りはどちらも悪かったです。
・発射台は50mダブルロープ2本で懸垂下降しました。
・発射台の雪壁には落石が多くありました。(通過するタイミングが悪いと・・・)
・三ノ窓でテント泊しました。(この日の三ノ窓でのテント泊は3幕)
【三ノ窓~池ノ谷ガリー~池ノ谷乗越~剱岳 4/29】
・池ノ谷ガリーの雪は硬かったです。しっかりアイゼンの前爪を効かせてピッケルも効かせて慎重に登りました。
・池ノ谷乗越から長次郎の頭の区間のクライムダウンする箇所で雪が不安定になっていたところでは落ちないよう慎重に下りました。
・長次郎の頭から長次郎のコルへは50mダブルロープ2本で懸垂下降しました。
・長次郎のコルからの登りと剱岳への最後の登りは特に問題なく登れました。
【剱岳~早月尾根~馬場島 4/29】
・早月尾根に入ってすぐの右に行く夏道にはトレースが無く左下に懸垂支点があったのでそこから50mダブルロープ2本で懸垂下降しました。
・夏道の鎖が出ていないところは雪の状態が良いところでは雪壁をクライムダウンとトラバースで通過、雪の状態が悪いところは岩を登って通過しました。
・早月小屋まで下りで急な雪壁1箇所で50mダブルロープ2本で懸垂下降しました。(ここを越えるとほぼ安全圏。早月小屋を越えると安全圏でした。)
・P1600からはほぼ夏道でした。
・松尾平は雪が残っていて夏道を外しそうになりましたが修正して通過しました。
★感想:今年の3月初旬にOさんからGW黒部横断の誘いがあり、いつものように『はい。行ききましょう!』と二つ返事した。予備日3日含めて8日間の工程という事で仕事を調整して4/25(木)~5/2(木)までを確保した。自分なりに軽量化したつもりですが食料が多く(予備食含む)初日の荷物は26kgぐらいあって重かったです。食料は1日2日で減る量はそれほどでも逆に3日目以降は水を多めに持ったので体感的に荷物が軽くなったとは感じませんでした。(最終日にようやく少しは軽く感じるぐらいだったなー。疲れもあるからそう感じたのかな?)計画していた4/25~の5日間の天気が良く休める日(停滞)が無かったので疲れました。4/26と4/28は疲れて夕飯を食べずに寝ました。(翌朝の朝食で夕食分も一緒に食べました。)4/27からの行動食は計画してた分よりも多く食べました。(停滞したときに行動食はそこまで要らないと気付いたので!)4/28の三ノ窓の夜は冷えました。(寒さで?何回か目が覚めました。)下山後の体重は83.0kg→80.0kg(風呂場の体重計なのであやしい)になってましたが食べて飲んだら82.0kgになりました。そこまで筋肉痛にはならなかったです。(荷物が重かったのでペースが遅く休み休み歩いてたせいかな?)藪漕ぎが鬱陶しかったです。もうこのルートを歩くことは無いかなー。小窓尾根に合流したところでテント泊の用意をしていた魚津岳友会の方たちと少しお話しする機会がありました。翌日最終日は三ノ窓スタート時から馬場島下山までほぼご一緒させてもらいながら歩きました。そして魚津岳友会メンバーのNさんに馬場島から富山駅前まで車で送ってもらいました。本当にありがとうございました。反省点として軽量化について再検討の余地あり!です!!
★山行の詳細はヤマレコにアップしてあります。
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-6728405.html






























