白馬岳主稜(北アルプス)

★山域:白馬岳主稜(北アルプス)

★日付:2024.04.13(土)~14(日)

★天気:2日間とも晴れ(風も微風で穏やか)

★山行形態:山岳会山行、アルパインクライミング

★メンバー:山宮(L)、風間、宮崎、土田忍、土田貴

★ルート:

【4/13】二股→猿倉荘→白馬尻(テント泊)

【4/14】白馬尻→(白馬岳主稜)→白馬岳→(白馬大雪渓)→白馬尻→猿倉荘→二俣

▶ルート状況(2024年4/14現在のものです。):

【二股~猿倉荘】
・林道には雪は無く舗装路歩きでした。

【猿倉荘~白馬尻】
・トレースがあって行き(午後)も帰り(お昼前)も踏み抜きも無く歩きやすかったです。

【白馬尻~主稜~山頂】
・トレースライン上の雪の状態は良く踏み抜きは無し。ただ2~3か所雪が緩くなっているところもあったので注意しながら登った。
・傾斜が強いところは階段状になっていてとても歩きやすかった。
・雪は豊富にあって藪ぽいところは無し。(藪っぽいのは序盤の8峰、7峰ぐらいか?でもここはいつも藪っぽいような・・・)

【大雪渓】
・大雪渓の雪ですが程よく緩んでいてまあまあ快適に下れました。(そこそこのスピードで下っていると緩みすぎてるところもあって足が潜りすぎて足を取られるところも何箇所かありましたが・・・スピード出し過ぎでの転倒注意!!)
・私たちが下っている時間帯の雪の状態ですが雪崩れる感じの雪の状態ではなかったです。

★感想:

(山宮)2日間共天気が良くて良かったです。(ここはロケーションが良いので登るなら晴れの日がいいでしょ!!)トレースがあって楽に登らせてもらいました。(先行者の方々ありがとうございます。)主稜には雪はたっぷりありトレース上は締まっていて歩きやすかったです。(一部緩んでいるところもありましたが注意して登れば問題ないレベル。)大雪渓の下りは雪崩に注意しながら下りましたが雪崩れることなく下りれました。(雪崩れる感じの雪の状態ではなかった。)2日間共気温が高かったですが懸念していた事は全て問題なく無事に全員登頂できて良かったです。

(風間)今回で2回目の残雪期アルパインとなりました。久しぶりの重たい荷物を背負ったせいか、終始股関節の痛みと戦いながらの山行になってしまい、改めて歩荷トレーニングの大切さを思いしらされました。今回はダブルアックスで登ったんですが、雪が緩んでいてアックスが効かない場所もあり雪の状態によっては、ピッケルも必要なんだと、勉強になりました!先頭で引っ張っていただいた山宮さんと皆さんのお陰で、とても楽しく充実した2日間となりました!ありがとうございました。

(宮崎)夏の白馬岳には4回くらい行っているが全て蓮華温泉からで、来た道を戻ったり朝日岳経由で栂海新道を下ったりであった。なのでその先の南側、鹿島槍ヶ岳方面には一度も行ってない。もちろん大雪渓もだ。今回登頂後にそこを下ると云うので楽しみの一つにしていた。白馬岳主稜ルートは夏道がなく、厳冬期のナイフリッジ登行は熟達者以外寄せ付けない厳しさなので、春先のバリエーションルートとして人気の高い山だそうだ。今回の山行は、集合場所の巻潟東インターを9時に出て始まったのだが、帰宅して計画書の行動時間をあらためて確認したらほぼ完璧に予定通り。山宮会長の立案、さすがでした。それとこの山行をNCCの行事に提案してくれた土田貴さん、時宜を得たものでした()車止めの二股から猿倉小屋までは2時間余り、雪のない車道をひたすら歩く。往路はさほど感じなかったが、なぜか帰り道の長さにはうんざりさせられた。猿倉から馬尻小屋があるテント場までは、主に沢沿いのへつり道だが歩きやすかった。晴天の空は崩れる心配もなく、ほどほどの風が心地よい。風間さんはTシャツ姿で歩き通していた。メンバーは当初7名だったが、小池さんと木村さんが急な体調不良で残念な離脱。5人で二張のテントになったので荷物も中に入れることができた。テント前でささやかな懇親会をして、寝床の準備ができたのは5時頃だった。。山は、同じ山でも天候次第で「天国にも地獄」にも変わる。天国のようなテント場で、ほどなく心地よい眠りに入っていった。翌2時前、みんながほぼ同時に目覚めたようだ。近くのテントもヘツデンに照らされていた。小用を足しに出て主稜線を望むと、ヘツデンが放列をなしていた。それもかなり高いところに。稜線上で幕営したパーティーのものだろうとは山宮会長の事後談である。3時ジャスト。テント場をあとにする。付近のパーティーも前後して出発していた。真っ暗闇の中をヘツデンを頼りに一路稜線上を目指す。先行パーティーのトレースが明瞭なのでルート判断はさほど心配なさそうだ。NCCの歩程は速い。山宮会長が先導でグイグイ引っ張る。続いて土田貴さん、風間さん、土田忍さんが食らいつくようにほぼ同時に後を追う。ワタシはあっという間に“ビりケツ”!みるみるうちにその差が拡がっていく。その様相は最後まで変わりがなかった。途中見かねた忍さんが「後見人」をかって出てくれたときもあった。ワタシは「老人クラブ」だから仕方がないか⁉ と思いつつも、ワタシなりに必死に後追いを図っていた。そのため景色を楽しむゆとりも写真を撮る余裕もほとんどなかった。が、ご来光が山越しに徐々に昇る神秘的な光景と、頂上間近で歩いてきた道を顧みたときの峰々の壮観さは忘れることができない。要所々の休憩ポイントで皆が待っていてくれた。「老人クラブ頑張れ、山は自分の足で歩く以外ないのだから」と激励されているような気がした。8時ちょうど、全員が白馬山頂に躍り出た。直下の雪壁の斜度は60度だが垂直に見える。雪庇が割られていたのでロープも使わず、最後の乗越で先行ビレイした会長のスリングにセルフをとって乗り越えた。テント場から5時間。予定通りの時間である。全員で何度も記念写真を他のパーティーの人から撮ってもらった。風もなく、好天の北アルプスを望みながら軽い行動食とって、山頂を後にした。冬季休業中の2つの小屋の前を通り抜けて、大雪渓を駆けるように降りて行った。(ワタシ以外の話だが(笑))下山は休憩ポイントを取らなかったから、半分くらい下りた地点で“先行隊”の姿はワタシの視野から消えた。これ以上ないような好天、雪崩の心配もなさそうだ。みんなが安心して「老人クラブ」を後にできたのだろう(笑)休憩ポイントでのワタシの遅れは、5分以内には収まっていたのではないか?(^^;)全体の行程時間は予定通りなので、ワタシの歩程もその中に入っていることになる。つまりワタシが鈍足と云うより、他のメンバーが快速なのだ。「並みの山岳会」だと、先頭がサブリーダー、次に鈍足、最後尾はリーダーと云うのが普通だが、この仕組みはNCCには当てはまらない。どなたかが言っていた。「NCCは危ない山岳会」とも云われていると。でも、それは会員の「自立」を求めるNCCの精神の一つではないかと思っている。登りの後半、左足に痙攣が少しはしった。「ヤバい」と思いつつ気をつけて歩を進めたらやがて落ち着いて安堵した。帰宅して二日目。寝起きの足の筋肉痛がまだ残っている。普段している「鍛錬十戎」を超える負荷がかかった証拠である。一日の歩程11時間。久しぶりのロング歩程であった。「老人クラブ」には限界に近いアルバイトだったかも知れないが、なんとかギリギリ足手まといにならないで済んだ⁉と思っている。みなさまお付き合いありがとうございました。m()m これからも頑張ります(笑)

(土田忍)

(土田貴)青空の下、大好きな白馬岳で過ごせた二日間は幸せでした!個人的に今回の山行は初物づくし。雪の上でのテント泊、アルパインクライミング(ロープは出してないですが)皆で風避けの雪ブロック造ったり、狭いテントで身を寄せながら寝たりと山岳会ぽいな〜って、、実感しながら過ごせた二日間でした。肝心の白馬主稜ですが、終始ステップがあり体力的にも技術的にも余裕でした。ただラストの山頂に乗っ越す所は雪も緩み始め少しいやらしかったです。山宮さんがスタンディングで確保してくれたので(垂れてるスリングに自身でセルフ)安心して登れました。今回の山行を企画してくださったNCCの皆様、登山計画、リーダーを務めてくださった山宮さんに深く感謝します。とっても良い経験ができ最高でした。

★山行の詳細はヤマレコとヤマップにアップしてあります。

 https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-6663486.html

 https://yamap.com/activities/30969541

4/13、二股を出発
猿倉を越え、正面に白馬岳が見えてきた
白馬尻でテント泊
4/14、白馬岳主稜にアタック
8峰手前のコルまで急な雪壁を黙々と登る
8峰は藪
7峰へ
空が明るくなってきた
小ピークを越えてくる
山頂まではまだまだある
高妻山から朝日が昇る
モルゲン
朝日を浴びて登る宮崎と土田忍
トレースがあり歩きやすい
余裕の風間
快晴
この辺は雪が緩んでいたので慎重に登った
白馬岳主稜をバックに登る土田貴
2峰へ
最後の雪壁を先行パーティーのフォローが登り始めたので我々も登る
余裕の風間
宮崎
先ずは山宮が乗っ越す
風間
土田貴
宮崎
土田忍
記念撮影
下山します
大雪渓へ

投稿者: 新潟クライミングクラブ

新潟クライミングクラブは新潟市にある山岳会です。フリークライミング、クラッククライミング、アルパインクライミング、アイスクライミング、沢登り、山スキーなど幅広く活動しています。

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