広谷川御神楽沢(新潟県)

★山域:広谷川御神楽沢(新潟県)

★日付:2023.09.09(土)~10(日)

★天気:9/9 薄曇り、9/10 晴れ(雲はあっても太陽が雲に隠れることはほとんどなく陽射しが暑かった)

★山行形態:個人山行・沢登り

★参加者:山宮、岸畑

★コース:蝉ヶ平登山口→湯沢出合→(広谷川に入渓して遡行)→御神楽沢出合→(御神楽沢を遡行)→御神楽滝30m→中ノ大滝30m→上部ゴルジュ2段10m滝→上部ゴルジュ10m滝→ビバーク地(宿泊)→(本谷を詰めルンゼ~藪と岩の尾根を登る)→一般登山道との合流地点→湯沢の頭→高頭→湯沢の出合→蝉ヶ平登山口

★ルート状況(2023.09.10現在)

・ルートはネットから拾った遡行図を参照しました。

・湯沢出合までは林道。

・湯沢出合~御神楽沢出合までは水量が少なかった(2人とも初見なので普段の水量がどのくらいなのか分かりませんが・・・)ので沢をさくさく歩いて通過(高巻きや泳ぎは無し。腰まで浸かって歩いた方が早いところはへつらずに入水して突破。)

・御神楽滝30mは左岸から高巻きました。灌木がしっかりしていたので悪くは感じませんでした。(スタンスは薄い踏み跡ぽいものがあり悪く感じませんでした。出だしでその踏み跡の少し上を歩いたら歩き辛かったので高さを調整して踏み跡を歩いたら安定して歩けました。下降は灌木を使って沢床までクライムダウン。)

・中ノ大滝30mは滝左の凹角をフリーで登りました。

・ロープは下記の2箇所で出し、ザックは歩荷したままリードしました。

・上部ゴルジュ2段10m滝(6m+CS4m)はロープを出して2段繋げて登りました。(山宮リード)下部6m滝は泳いで左壁に取付き少し登ってから右上ラインで登りました。ガバやカチのホールドは豊富。スタンスの細かいホールドはヌメリ有り。体勢が悪い状態で右足はヌメった細かいスタンスに乗せた状態で次の手を出したら右足が滑って釜まで落ちました・・・。(左壁下部にカム2つで支点取ってました。上のカムはヌメヌメしたクラックにセットしたのでフォールしたら抜けると思ってましたがテンション掛からずに釜まで落ちました。要因は上部の右上部分ではクラックやリスが見つけられずランナウト気味、ビレイ地点は釜手前なのでロープも伸び伸びだったことが挙げられます。)気を取り直して登ったときにスタンスを確実に決め初見で見えてなかったホールドも使って登ったら驚くほど普通に登れました・・・。沢での初見リードの経験不足なんですかねー。(反省。)上部CS4m滝は手前の左壁から登りました。ここでフォールして下の釜まで落ちるのも嫌なのでアングルハーケンを1つ決めて登りました。乗越した先が下から見えないのでリードでは思いきりが付きませんでしたが登ってみるとホールドがあり問題なく登れました。

・上部ゴルジュ10m滝はロープを出して左から灌木に届くところまで草付を登ってその灌木に支点を取り、左手で灌木を握って右に身体を移動させてから右上ラインで登りました。(山宮リード)特に難しいことはなく問題なく登れました。(多くの記録では御神楽滝以外での核心はこの滝らしいですが・・・。)

・上記以外の滝はフリーで登ったりお助け紐を出したり残置ハーケンをスタンスにしたりして登りました。

・現地では本谷ルンゼがどのルンゼなのか分かりませんでした。(そもそも詳しく調べていってないので分からなくて当然ですねw『簡単な右へ右へと登っていくと本谷ルンゼから逸れていきトラバースで戻るのが微妙に悪い。』ぐらいの情報しか頭に入ってませんでした。)テン場から見上げた時に稜線上の右に小さい峰(左)と大きい峰(右)が見えていて大きい峰を雨乞峰と勘違いしてました。(この峰は雨乞峰からだいぶ右にある稜線上のただの峰でした。)本谷ルンゼは御神楽岳近くの稜線に続くスラブだと勝手に勘違いしていたので当然雨乞峰の左側にあるルンゼだろうと思ってました。小さい峰より左の稜線に出るルンゼと右の稜線に出るルンゼ・・・左のルンゼが本谷ルンゼだろうと思い込みそこを目指して登りました。登っていくと小さい峰へと続くリッジ状の末端に到達、そこから見た左のルンゼへのトラバースは微妙に悪そうに見えたのでここでどうするか協議しました。左へトラバースするか、小さい峰へと続く正面のリッジ状を登るか、右へトラバースするか・・・特に本谷ルンゼにこだわりは無いし悪いトラバースより安全で簡単そうな正面のリッジ状を登って稜線へ出ることにしました。稜線に出てテン場からは見えてなかった峰が雨乞峰だと分かりテン場から見えてた大きい峰が雨乞峰ではないことにそこで気付きました。そして雨乞峰より右の稜線へ出たので『どれが本谷ルンゼかなー?』と雨乞峰より左のルンゼを見てましたが、下山後に日本登山大系で確認したら本谷ルンゼは雨乞峰より右の稜線に出るルンゼで私たちが今回登ったリッジ状の左のルンゼが本谷ルンゼでした。(雨乞峰の峰を間違っていたことや稜線へは雨乞峰より左に出るのが正解だと思っていたことでテン場から見た本谷ルンゼと思ってところが結果的に本谷ルンゼでしたw)ネット記録のログも下山後に確認しましたが皆さん雨乞峰より右の稜線に出てました。そして私たちと同じくリッジ状を登る人もいたしリッジ状の右のルンゼを登る人もいたました。もちろんリッジ状の左の本谷ルンゼを登る人もいました。スラブはどこでも登れる感じなので初見ではルーファイは難しいと思います。

・アブやブヨはいませんでした。蚊はいました。(夜のタープで1匹うるさかったです。)

・カエデなのかウルシなのか毛虫(チャドクガではないと思います。)なのか・・・左腕と首後ろブツブツがあり痒いです。

★感想:

(山宮)先週の内ノ倉川七滝沢やその前の湯檜曽川本谷でもそうでしたが、なんとなく沢登りでは満足感や達成感が得られてないなーと思いもう1グレード上の沢を経験してみたくなって『今週末どこか良さそうな4級沢行きましょう!ウェット持ってないので泳ぎ沢以外で。』と水曜に岸畑さんに無茶振りしました。岸畑さんはいろいろ提案してくれたのですが私は何処でもいいので岸畑さんの行きたい広谷川御神楽沢へ行くことになりました!初日は問題なく遡行でき予定より早くテン場に着き昼から暇でした(笑)2日目は太陽がギラギラで特に稜線上に出てからは更に暑くなり下山では2人とも軽い熱中症気味でペースダウンしました。内ノ倉川七滝沢の時のように『越後の岳人なら・・・』シリーズ?(笑)で御神楽沢を1度は登れて良かったですが、4級沢でも「んーー』な感じでした。ですが、沢専門にやってないのにこれ以上のグレードをやると確実に怪我をすると思うのでこの辺がちょうどいいのかなーとも思いました。(実際滝リード登攀で落ちてるしw)評価の高い沢に行ってもそこまでの感動もなく私は沢登りがそれほど好きではないんだなーと気付きました。(切り立ったゴルジュ地形はまだ見ていないのでそれは見てみたいですけど!!)反省点としては沢登りは自由度が高いけれども少しは下調べもしておかないとね!と思いました(笑)

(岸畑)とにかく下山が暑くてつらかったです。下山が辛すぎて沢の印象は薄れてしまいましたが、それなりに面白い沢だったと思います。

★山行の詳細はヤマレコにアップしてあります。

 https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-5924356.html

9/9、広谷川を遡行する
奥に見えてたム沢大滝は御神楽沢出合までくると見えなくなった
御神楽沢へ
御神楽滝30m
左岸を高巻きます
高巻き中
クライムダウンで沢床へ
二俣は左へ(右は新高ルンゼだったと思います)
岸畑はあえて難しい右から登る(山宮は簡単な左壁を楽々突破w)
気が付けば下部ゴルジュを突破してました
右に中ノ大滝が見えました
中ノ大滝
左にはDルンゼとCルンゼ
滝左の凹角をフリーで登っていきます
上部ゴルジュ2段10m滝(6m+CS4m)
上部ゴルジュ10m滝
ゴルジュ感のある写真
上部ゴルジュもさくさく突破して予定ビバーク地へ
12:00には水晶沢出合とスポンジ沢出合の間のビバーク地に到着しました
9/10、朝焼け
深く切り立った本谷を登る
巨岩CSがゴロゴロ
深く切り立っていた区間はここで終わりここから一段上がるとスラブ帯へ
簡単な右へのラインを登ってきましたがここから左へのトラバースは悪そうなのでもう少し適当に上へ登っていきます
適当に登れるところを登っていきます
正面突き当たりがバンドぽいのでそこまで登ってその後の登攀ラインを協議することに
左へトラバースするか右にトラバースするか正面をそのまま登るか協議して正面を直上しました(写真は左へのトラバースライン)
登ってくる岸畑
登ってくる岸畑
テン場から見えていた小さい峰を目指してそのまま直登
小さい峰を左から巻くと稜線に出ました
小さい峰の正体はこれ(登山道にある名も無き峰)
登山道と雨乞峰
雨乞峰の奥に御神楽岳
稜線から御神楽沢を見下ろすと御神楽沢出合まで見えてしまってます
下山します(先ずは湯沢の頭を目指します)

投稿者: 新潟クライミングクラブ

新潟クライミングクラブは新潟市にある山岳会です。フリークライミング、クラッククライミング、アルパインクライミング、アイスクライミング、沢登り、山スキーなど幅広く活動しています。

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