★山域:松木沢ジャンダルム中央壁左ランぺルート(栃木県)
★日付:2023.01.17(火)
★天気:晴れ
★山行形態:個人山行・アルパインクライミング
★メンバー:山宮、他1名
★ルート状況(2023年1/17現在のものです。)
◆アプローチ
・銅親水公園駐車場から松木川沿いの林道を上流へと歩いていきます。
・松木沢ジャンダルムの正面まで来たら松木川を渡渉します。(靴を脱いで渡渉するのでタオルや手拭いがあるといいです。)
・松木沢ジャンダルムの基部までは踏み跡を辿って登ってきます。
◆松木沢ジャンダルム中央壁左ランぺルート(Ⅳ+ 140m)(ルートグレードは参考にしたトポ図からで、あとは個人的な感想です。)
全体的に
・岩が堆積する傾斜の緩いところ(というか平らなところ)はガレてるので落石には注意してください。
・残置支点は少ないのでカムやナッツ、灌木等で中間支点を取っていきます。
1P目 (リード)
・取付は左ルートと同じ場所になります。(取付からクラックを直上するのが左ルートで取付から左上するランぺを登って行くのが左ランぺルート。)
・取付から左上するランぺを登りランぺを抜けたところでピッチを切る。(終了点は無いのでカムや灌木等で切る。)
・核心のところはプロテクションが取りにくく良いスタンスが無いので難しかったです。ナッツで取ったプロテクションでA0して身体を安定させて先の様子を探り持てそうなホールドを見つけたので意を決して身体を左に移動させて突破しました。(この持ったホールドの手前にアンダーでフッキングできそうなところがあってそれを使うムーブが正解だそうですが、微妙なナッツでのプロテクションで外れそうなフッキングで身体を移動させるのは怖いと思います。)
・核心以外もそれなりに難しいです。
・今回の1P目終了点はカム1つと岩に巻いたスリングで構築しました。念のため灌木にスリングを巻いてバックアップも取りました。(通常は左上ランぺの切れたところで終了点を構築して2ピッチは今回1P目の終了点から右へトラバースしたところまでクラックを登ったほうが易しいらしいです。)
2P目(フォロー)
・クラックのあるフェースを登り、後半はガレ場を大スラブ下までロープを伸ばす。(終了点は無いのでカムや灌木等で切る。)
・特に問題なく快適に登れます。
3P目(リード)
・大スラブには3つのルートがあり見上げる。左から左ルート、直上ルート、中央ルンゼルート。左ランぺルートは大スラブから左ルートと合流するので左ルートのクラインを登っていきます。
・特に問題なく快適に登れます。
・特徴的な灌木がある4P目の垂壁下でピッチを切る。(終了点は無いのでカムや灌木等で切る。)
4P目(フォロー)
・垂壁をフッキングかグローブ登攀で登ります。
・出だしと乗越しでスタンスが細かく甘いフッキングだけでは緊張します。乗越すところは特徴的な灌木を使って登りました。
・終了点は乗越したところの地面に残置ハーケン1つとリングボルト1つがあります。
5P目 Ⅲ(リード)
・4P目終了点からコブシ岩の方へ歩いて移動しコブシ岩の頂上まで簡単な階段状を登る。
・特に問題なく登れます。
・終了点は残置スリングの付いた残置がある。
◆下降
・下降は右壁のルンゼを歩いて下り、下部で残置フィックスを使って2回懸垂下降。
・目印のピンクテープが多くあり迷わないと思います。
★感想:今回はSさんと松木沢ジャンダルム左ランぺを登ってきました。Sさんは何回も同ルートを登っているので今回は核心の1P目をリードで登らせてもらいましたが、とても難しかったです。良いスタンスが無い。しっかり持てるホールドが無い。小ナッツ1つを信じて突っ込む・・・フォールできない状況なのに不確定要素が多く緊張しました。アンダーでフッキングできる微妙なクラックがありましたが(正解ムーブはこのアンダーを使うらしいです。)それにアックスを決めて体を預ける度胸は無く(すっぽ抜けたら結構なフォール・・)ナッツで取ったプロテクションでA0して身体を安定させアンダーの先の様子を見たら持てそうなホールドがあったので意を決して身体を左に移動させなんとか突破しましたが、まだまだ弱いなーと思い知らされました。他のピッチは楽しく登れました。4P目の垂壁を細かいスタンスに爪先で立ちこみ甘くなるフッキングを固めて登っていくSさんの登りを見て改めてSさんの凄さがわかりました!
★山行の詳細はヤマレコにアップしてあります。
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-5100124.html









