ウメコバ沢 チャンピオン岩稜(栃木県)

★山域:ウメコバ沢 チャンピオン岩稜(栃木県)

★日付:2022.04.23(土)

★天気:晴れ(チャンピオン岩稜上は風が強くて冷える)

★山行形態:個人山行・アルパインクライミング

★メンバー:山宮、他2名

★ルート状況(2022年4/23現在のものです。)

◆アプローチ
・銅親水公園駐車場から松木川沿いの林道を上流へと歩いていき、林道から松木川の河原に下りてウメコバ沢出合まで歩きます。
・松木川はサンダル&パンイチで渡渉しました。
・ウメコバ沢F1とF2は左岸から巻きました。フィックスロープを使ってゴボウで登りました。
・F2上からしばらく歩くと左手に顕著な形をしたジャンクションピークが見えそこへ登るルンゼをフリーで登ります。ルンゼを上まで登ったら今度は反対側へ下りるとR7の1ルンゼと2ルンゼの合流点に着きます(チャンピオン岩稜はR7の1ルンゼと2ルンゼの間の岩稜です。)

◆ウメコバ沢 中チャンピオン岩稜(?級 Ⅵ-)(ルートグレードは参考にしたトポ図からで、あとは個人的な感想です。)

全体的に
・とにかく岩が脆いです。
・岩稜上の岩は積んであるだけみたいなところもあり落石や滑落の注意が必要です。
・基本、残置の中間支点は無いのでカムやナッツ、灌木等で中間支点を取っていきます。
・終了点として残置ハーケンが少し見られますがビレイしにくいところにあります。
・岩が脆いところを登らないようにルーファイも必要です。

1P目(階段状~凹角~階段状 30m Ⅲ)(リード)
・階段状から左の凹角へ向かって登っていきます。凹角を登ると階段状をリッジへ。
・ブッシュがうるさかったです。(ブッシュ整備しました。)
・残置中間支点は無し。
・終了点は灌木と角岩にスリングを巻いて構築。(更にカム1つをバックアップとして使う。)

2P目(フェース 40m Ⅳ)(リード)
・右上に見えている枯れ木を目指してフェースを右へ登っていきます。(正面は岩が脆く危ないです。)枯れ木は左から回り込みましたが邪魔で登りにくかったです。
・残置中間支点は出だしにリングボルト1つのみ。
・終了点はフェースを登りきったところの岩の横に残置ハーケンがあったのでハーケンをもう一つ打ち足して構築。(軟鉄ハーケンを残置しました。)

3P目(凹角 30m ?)(リード)
・トポでは凹角左のフェース(Ⅴ)となってますが弱点に見える凹角を登りました。
・バック&フットで登れるところもあり快適。(ザックをズリズリしましたが・・・)
・若干被っているところもあります。
・残置中間支点は残置ハーケン1つ。
・終了点は凹角を登りきったところの岩稜上に残置ハーケンが2つ。

4P目(短いフェイスのリッジ~階段状のリッジ 40m Ⅳ+)(フォロー)
・リードのSさんは出だしの短いフェースのリッジを正面突破。私は簡単な右の方から回り込んで登りました。
・短いフェイスのリッジを登ると後は簡単か階段状のリッジを登ります。
・残置中間支点は無し。
・終了点は階段状のリッジを登りきったところの岩稜上に残置ハーケンが2つ。

5P目(凹角 40m Ⅳ+)(フォロー)
・トポでは左のフェース(Ⅴ+)と右の凹角(Ⅳ+)となってましたが簡単な右の凹角ラインを登りました。
・特に問題なく登れました。
・残置中間支点は無し。
・終了点は角岩にスリングを巻いて構築。

6P目(ハング~フェイス→トポ7P目のフェイス 20m+10m Ⅵ-→Ⅴ-)(フォロー)
・出だしのハングが核心。スタンスが逆層ですがフリクションはバッチリでした。
・リードはカムのセットが核心になると思います。
・ハング右下のほうの岩は脆いので注意してください。
・7P目出だしのフェイス(Ⅴ-)のところも繋げて登りました。
・残置中間支点はハング下のハンガー1つ。
・終了点は角岩にスリングを巻いて構築。

7P(凹角 30m Ⅲ)(フォロー)
・トポ7P目残りの凹角を登ります。
・特に問題なく登れました。
・残置中間支点は無し。
・終了点は角岩にスリングを巻いて構築。

8P~9P(リッジを登る Ⅱ~Ⅲ)(フォロー) 
・チャンピオン岩頭手前の岩を目指してリッジを登ります。
・ピッチは適当な長さで切りました。
・残置中間支点は無し。
・終了点はカム2つで構築。

10P(トラバース Ⅱ)(フォロー)
・チャンピオン岩頭手前の岩を右から巻いていきます。
・残置中間支点は無し。
・終了点は角岩にスリングを巻いて構築。

◆下降
・R7の2ルンゼを懸垂下降4回とクライムダウンでチャンピオン岩稜取付まで下ります。
・懸垂下降支点は灌木(4箇所ともスリングとカラビナを残置しました。)
・懸垂下降2回目のところで3番手で私が下りたときに縦横150cmぐらいのチョックストーンに乗ったら岩が動き挟まっていたのが外れて落石が起こりました。幸い下の2人には落石は当たりませんでしたがダブルロープ1本に当たってロープが損傷しました。(損傷したロープはカットしましたが、残りの懸垂下降ではロープ長が足りていたのでそのまま下れました。)

★感想:Oさんからのお誘いでウメコバ沢チャンピオン岩稜を登ってきました。ルートに詳しいSさんも来てくれることになり3人で登りました。今回は3人での登攀でロープ結び替えを減らすために数ピッチまとめてリードすることになりジャンケンの結果、勝った私が1~3P、Sさんが4~6P、Oさんが7~10Pをリードしました。久しぶりのクライミングシューズでの岩登りでしたがフリクションが効いて快適でした。岩が脆く終了点が微妙な感じで中間のプロテクションも取りずらかったのでアックス&アイゼンでの登攀は難しくなるだろうと感じました。Sさんのおかげで迷うことなくスムーズに登攀できました。反省としては、2回目の懸垂下降中に縦横150cmぐらいのチョックストーンに乗ったら挟まっていた岩が外れて落石を起こしてしまいました。幸い先に下りていたSさんとOさんには当たりませんでしたがダブルロープ1本に当たってロープが損傷しました。残りの懸垂下降でロープ長が足りていたので事なきを得ましたが、でかい岩でも平気で動くと再認識したので今後注意します。

★山行の詳細はヤマレコにアップしてあります。

https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-4206808.html

ジャンクションピークへルンゼを登る
ルンゼを登ったら反対側へ下りる
チャンピオン岩稜取付
1P目をリード中
2P目をリード中
3P目をリード中
4P目をリードするSさん
5P目をリードするSさん
6P目をリードするSさん
8P目をリードするOさん
9Pを登り終えチャンピオン岩頭手前の岩でビレイするOさん
9P目終了点からチャンピオン岩頭手前の岩を右から巻いてトラバース
R7の2ルンゼで1回目の懸垂下降終了後に上をパチリ
2回目の懸垂下降前に下をパチリ(この後、チョックストーンに乗ったら挟まっていた岩が外れ落石を起こす)
3回目の懸垂下降前に下をパチリ
4回目の懸垂下降前に下をパチリ
帰り際に振り返りチャンピオン岩稜(写真真ん中)をパチリ
広告

投稿者: 新潟クライミングクラブ

新潟クライミングクラブは新潟市にある山岳会です。「角田山からヒマラヤまで!!」を合言葉にアルパインクライミングを中心に活動しています。

コメントを残す

以下に詳細を記入するか、アイコンをクリックしてログインしてください。

WordPress.com ロゴ

WordPress.com アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

Facebook の写真

Facebook アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

%s と連携中

%d人のブロガーが「いいね」をつけました。