裏同心ルンゼ~大同心北西稜(八ヶ岳)

★山域:裏同心ルンゼ~大同心北西稜(八ヶ岳)

★日付:2021.12.11(土)

★天気:晴れ

★山行形態:個人山行・アルパインクライミング

★参加者:山宮(L)、石附

★ルート状況(2021年12/11現在のものです。)

◆アプローチ
・赤岳山荘から赤岳鉱泉の道には雪がありましたが氷ってるところは無かったのでアイゼン等は付けずに歩けました。
・赤岳鉱泉で登攀装備に換装して裏同心沢へ向かいましたが、アイゼン無しでも裏同心ルンゼF1まで歩ける感じでした。

◆裏同心ルンゼ(2級下 Ⅳ)(ルートグレードは参考にした最新のトポ図からで、あとは山宮の個人的な感想です。)

・3日前と4日前の降雪で滝はほとんど埋まってました。
・ロープは出さずにオールフリーで登りました。
・F1は雪で埋まってないところの一番長そうなラインを登りました。石附さんは右端ラインから登りました。
・F2は雪で埋まって雪壁でした。
・F3は抜け口だけ雪で埋まってなくて氷が出てました。
・F4は雪で埋まって雪壁でした。
・F5は雪で埋まってないところの真ん中左寄りのラインを登りました。石附さんは右端ラインから登りました。
・F5を抜けて右上に見えるおまけのピッチもフリーで登りましたが、中段付近で氷化が甘い箇所があり危うくドボンするところでした。石附さんはおまけピッチは登らずに雪面を歩いて上に抜けました。

◆大同心北西稜(?級 Ⅴ+)(ルートグレードは参考にした最新のトポ図からで、あとは山宮の個人的な感想です。)

【全体を通して】
・ガバが多いですが1点に集中して荷重すると岩がもげそうなので荷重が分散するように登りました。
・1P目終了点から左にトラバースしてルンゼ内に入るのですが、ルンゼ内は複雑な地形なので初見の場合は事前に情報収集しておくことをお勧めします。
・トポには残置支点が少ないと書いてありましたが、核心となるピッチには残置支点は豊富にありました。

【1P 草付~バンド 25m Ⅳ-】(山宮リード)
・顕著なピナクルを目指して雪の乗った草付斜面をトラバース~凹角を登る。
・登攀開始地点の支点は灌木で構築。
・残置支点にはそれなりにありました。
・終了点は凹角を登りきったところにあるハンガーと残置ハーケンで構築。(最初、この終了点は無視してバンドを左へトラバースしてルンゼ内まで行ってみましたが終了点が無かったのでこの終了点まで戻ってピッチを切りました。)

【2P 草付 80m Ⅱ】(コンテ)
・雪の乗った草付を登る。
・バンドを左にトラバースしてルンゼ内に入り北西稜へと右上する。
・ルンゼ内は複雑な地形で『北西稜はどれ?』と少し考えましたが間違えずに歩けました。
・終了点は残置ハーケン2つで構築。

【3P 岩まじりの草付 30m Ⅲ+】(石附リード)
・ところどころ雪の付いた岩を登る。
・特に問題なく登れました。
・残置支点はそれなりにありました。
・終了点はハンガー2つで構築。

【4P 傾斜のある凹角~垂壁の草付 30m Ⅴ】(山宮リード)
・ところどころ雪の付いた凹角~垂壁を登る。
・凹角も垂壁もガバが多く快適に登れました。
・抜け口だけ悪かったです。(左は薄氷で使えず、右のテラスの雪面に刺したアックスを頼りに慎重に体を上げてマントルを返しましたが、アックスの刺さりが微妙で緊張しました。)
・残置支点は豊富にありました。
・終了点はリングボルト2つで構築。(終了点にしたリングボルト2つの左側にもハンガーとリングボルトがあり、そこからバックアップ的にセルフビレイを取りました。)

【5P 正面側に回り込んでフェース~凹状 50m Ⅳ+】(石附リード)
・正面側に回り込んでフェース~ところどころ雪が付いた凹状を登る。
・フェースはガバが多く快適に登れました。
・凹状も特に問題なく登れました。
・残置支点はフェースにはそれなりにありました。
・トポのロープスケルは50mだったのでロープを伸ばせるだけ伸ばしてピッチを切りました。
・終了点は雪稜になるすぐ手前の灌木で構築。

【6P 雪稜 60m】(山宮リード)
・灌木がそこそこうるさい雪稜を歩く。
・コンテでも登れそうでしたがスタカットで登りました。
・50mロープだったので7P目基部までは届かずロープいっぱいのところで適当な灌木で終了点を構築しました。(トポのロープスケルは60mだったのですね・・・記録を書いている時に気づきました。)
・残り10mは石附さんがリードで登り灌木で支点構築。

【7P 短いワイドクラック~草付 30m Ⅴ+】(山宮リード)
・短いクラックを登り雪の付いた草付を登る。
・出だしの薄被りした短いクラック抜け口のムーブがわからず痛恨のテンション。ホールドをいろいろ探りましたが良さそうなものは見つからずクラック上の雪面にアックスをフッキングして雪の下にあるであろう微妙なかかりを頼りに慎重に体を上げました。右足をクラックに突っ込んで安定するまでは緊張しました。
・残置支点は豊富にありました。
・終了点は角岩で構築。(大同心の頭は雪があり残置の終了点らしきものはわかりませんでした。)
・フォローの石附は時間がかかってましたが、スリングでアブミ作ってA1で登ってたからだそうです。

◆下降
・大同心の頭から大同心の基部までは稜線上への道を下降し途中から小同心側のルンゼの方(道を右側へ)下降しました。ルンゼには懸垂下降の支点も何箇所かありましたが今回はクライムダウンで下りました。
・大同心基部のバンドを横切ると大同心稜へ着き、そこからそのまま大同心稜を下る予定でしたが、石附さんが大同心北西稜1P目の終了点で裏同心ルンゼへ落としたアックスを回収するために裏同心ルンゼへ下降しなければならず、回収したら大同心稜に登り返さずそのままを下ろうと裏同心ルンゼへ下降しました。
・アックスを回収したところで裏同心ルンゼを登ってきた進藤みさんと進藤まさんに会い、一緒に大同心稜を下って帰ろうという事になって大同心稜まで登り返して大同心稜を下って下山しました。

★感想:

(山宮)アイスの足慣らしに行きたいと思い八ヶ岳に行く計画を立てました。裏同心ルンゼだけでは面白みに欠けるので大同心北西稜を継続して登る計画にして冬季アルパインの足慣らしとしました。残念ながら裏同心ルンゼは週初めの降雪で滝は雪に埋もれていてアイスの足慣らしはできませんでしたが、終日天気が良くて気持ちよく冬季アルパインクライミングの足慣らしはできました。2人共初見の大同心北西稜だったので楽しめました!大同心北西稜の7P目でクラック抜け口のムーブがわからずテンションしてしまって、まだまだ力不足だなーと思いました。(テンションしてからホールドをいろいろ探りましたが良さそうなものは見つからずクラック上の雪面にアックスをフッキングして雪の下にあるであろう微妙なかかりを頼りに慎重に体を上げました。右足をクラックに突っ込んで安定するまでは緊張しました。登れなかったのは結局は気持ちの問題だけでした。)その他はノーテン、ノーA0で登れて良かったです。

(石附)日帰り山行で寝不足が祟ったのか高度障害がモロにでて苦しみました。それでもⅣ級ピッチをどうにかゆっくりリードし、厳しいピッチは山宮さんに行ってもらったので助かりました。ルート全体としては支点は少なめなうえ厳しい所は本当に厳しいアルパインらしい好ルートだなと思いました。雲稜もいいけどこれはこれでもっと注目されてもいいルートではないかと思います。

★山行の詳細はヤマレコにアップしてあります。

https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-3833299.html

裏同心ルンゼF1を登る石附
裏同心ルンゼF2は雪壁
裏同心ルンゼF2を登る石附
裏同心ルンゼF3
裏同心ルンゼF4は雪壁
裏同心ルンゼF5
裏同心ルンゼF4を登る石附
裏同心ルンゼF5の右上にあるおまけピッチ
大同心北西稜の取付きに到着
おまけピッチを登らず雪面を登ってくる石附
大同心北西稜1P目を登ってくる石附
ルンゼ内が複雑な地形の大同心北西稜2P目
ルンゼを右上して北西稜へ取付きます
大同心北西稜3P目は石附がリードで登る
3P目終了点から見えた阿弥陀岳
大同心北西稜4P目
大同心北西稜4P目を登ってくる石附
大同心北西稜5P目をリードで登る石附
大同心北西稜5P目をリードで登る石附
大同心北西稜5P目の凹状
大同心北西稜6P目終了点から7P目を見る
大同心北西稜7P目
大同心北西稜7P目を登ってくる石附
大同心の頭を後にします
大同心の基部へ徒歩で下ります
大同心基部のバンドを通過して大同心稜へ
裏同心ルンゼへ落した石附さんのアックスを回収したところで進藤みさんと進藤まさんに合流
大同心稜まで登り返して大同心稜を下って下山しました

投稿者: 新潟クライミングクラブ

新潟クライミングクラブは新潟市にある山岳会です。「角田山からヒマラヤまで!!」を合言葉にアルパインクライミングを中心に活動しています。

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