★山域:黒伏山南壁中央ルンゼ(山形県)
★日付:2021.10.30(土)
★天気:晴れ
★山行形態:個人山行、アルパインクライミング
★参加者:山宮(L)、松本
★ルート状況(2021年10/30現在のものです。)
◆駐車場~黒伏山南壁中央ルンゼ取付
・駐車場P3とP4の中間にある林道を下っていくと登山口があります。
・最初に渡渉が2回あり。
・一般登山道を南壁方面へ向かって歩いていくと途中に木に取り付けられた『南ぺキ』と書かれた木札があるのでそこから一般登山道を離脱して南壁へ向かう。
◆黒伏山中央ルンゼ(4級上 5.9)(ルートグレードは参考にした最新のトポ図からで、あとは山宮の個人的な感想です。)
【全体を通して】
・岩が脆い部分がありました。浮石や落石には注意してください。
・各ピッチの終了点はしっかりしてました。
・A1区間は残置支点がたくさんあります。Ⅲ程度の区間は中間支点はほとんどありません。
・最新のトポではピッチグレードにA1と書いてなく5.8や5.10a、510bと書いてありますが岩の脆いところではフリーに拘るより昔のトポの通りA1で登ったほうが無難だと思いました。(アブミ各自2本持っていって正解でした。)
【1P ハング間の凹角 30m Ⅴ+】(山宮リード)
・岩は濡れていてスタンスは微妙、持ちたいホールド付近は残置ハーケンが邪魔をして持てない、出だしから落ちるのは嫌なのでA0で突破しました。
・残置支点は豊富にありました。
【2P スラブ 30m Ⅲ】(松本リード)
・特に問題なく登れました。
【3P フェースを右上~真上 40m 5.8】(山宮リード)
・昔のトポではA1。右上は問題ないのですが壁中央にある終了点を目指して左上気味に直上するところはA0で登りました。
・残置支点は豊富にありました。
【4P スラブを右上 50m Ⅲ】(松本リード)
・本当は三十路ルートを登るつもりでした(三十路ルートと中央ルンゼは下部3ピッチは一緒のルート)が松本さんが左に見えていた終了点でピッチを切らずそのままルンゼを直上してしまい天の川ルートの終了点でピッチを切ってしまいました。そこから左下に見えている終了点(三十路ルート4P目『緩傾斜を直上 40m Ⅳ 』の終了点ではなくて4P目中間にある終了点。)に懸垂下降するのも面倒だし、左に見えている本来の三十路ルート4P目終了点へトラバースするのも悪そうだし、ここまでで時間も経っていたので松本さんと相談して今回は中央ルンゼを登ることにしました。
・簡単なピッチなので残置支点はほぼ無し。
【5P 逆層スラブ 20m Ⅲ】(山宮リード)
・中央ルンゼの5Pは右上ですが、天の川ルート終了点からはほぼ右にトラバースでした。
【6P 右側壁に沿って右上~左上 35m Ⅴ】(松本リード)
・岩が濡れていてリードの松本さんは手こずってました。
・このピッチの岩は脆かったです。(終了点近くの持った岩が剥がれました。フォールはしませんでしたが・・)
【7P 垂壁を直上 30m 5.10b】(山宮リード)
・昔のトポではA1。
・『ここはフリーでいけるか?』と岩を掴んだら大きな岩ごと剥がれそうだったので無難にA1で登りました。(岩が堅かったなら豪快に登れて楽しそうだったのに・・・)
・残置支点は豊富にありました。
【8P 右の草付フェース~小ハング 40m 5.10a】(山宮リード)
・最初松本さんがリードしましたが小ハングのルーファイがわからずにハンガーが2つあるところでヌンチャク2本を使いロワーダウンしてリード交代。
・出だしの垂壁から右の草付の方へ残置支点に導かれるように登りますがそこから残置支点の無い真上へ登らずに左に見える残置支点の方から小ハングを登りました。(小ハングには残置スリングと残置ヌンチャクがありました。)
・小ハングはA1で登りました。
【9P スラブ 20m 5.10b】(山宮リード)
・昔のトポではA1。
・終了点から右に出て直上。登れそうな感じもしましたが最後で落ちるのは嫌なのでA1で登りました。
・残置支点は豊富にありました。
・ここから稜線への草付100mは登らず、ここで登攀終了としました。
◆中央ルンゼ終了点(9P目終了点)~中央ルンゼ取付
・同ルートを6回の懸垂下降で下りました。
・50mロープ2本で懸垂下降していくとしっかりした終了点まで下りれるように支点が整備されていると感じました。
①9P目終了点から7P目終了点まで50mロープ2本で懸垂下降。
②7P目終了点から6P目終了点まで50mロープ2本で懸垂下降。
③6P目終了点から4P目終了点まで50mロープ2本で懸垂下降。
④4P目終了点から3P目終了点まで50mロープ2本で懸垂下降。
⑤3P目終了点から1P目終了点まで50mロープ2本で懸垂下降。
⑥1P目終了点から取付まで50mロープ2本で懸垂下降。
★感想:
(山宮)岩が脆くて濡れていて・・・フリーに拘わらず無難にA1で登りました。アブミは各自2本持っていって正解でした。(アブミはワンポイントで使うのかな?と思ってましたが、ボルトラダーのところはアブミ掛け替えでの登りになりました。)各ピッチの終了点はしっかりしていました。懸垂下降も50mロープ2本で懸垂下降していくとしっかりした終了点まで下りれるように支点が整備されていると感じました。整備されている方々、ありがとうございます。
(松本)トポを見ながら登ったのに何もないルートへミスってしまいました。相変わらず残置ハーケンを見つけるのに時間がかかります。三十路ルートへは戻らず中央ルンゼを登りましたが、三十路ルートへ行ったとしても時間切れだったと思います。
★山行の詳細はヤマレコにアップしてあります。https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-3692391.html











