★山域:錫杖岳(北アルプス)
★日付:2021.10.02(土)~03(日)
★天気:2日間とも晴れ
★山行形態:山岳会山行、アルパインクライミング
★参加者:山宮(L)、他1名
★ルート状況
▶登山ポスト:笠ヶ岳クリヤ谷ルート登山口にあります。
▶トイレ:ありません。
▶水場:錫杖沢の沢水。
▶ルート状況
◆笠ヶ岳クリヤ谷ルート登山口~錫杖沢出合
・一般登山道です。
・渡渉箇所が1個所あります。(今回は飛石で通過。)
◆錫杖沢出合~前衛フェース
・しっかりとした踏み跡があります。
・錫杖沢出合に付近には幕営適地が若干あります。
◆注文の多い料理店(4級下 5.8)(ルートグレードは参考にした最新のトポ図からで、あとは個人的な感想です。)
全体を通して
・残置支点はピッチの終了点以外ありません。
・トポの3P目は広めのクラックがあるのでカム#5が2本あると安心だと思います。 (#6も使えるかな・・。)
・クラックはありますがジャムを決めて登るという感じではなかったです。
1P 階段状 30m Ⅳ(リード:Iくん)
・特に問題なく登れました。
・終了点のある草付テラスにはペツルのハンガー2つ
2P フレーク状クラックを左上しフェイスを右上 20m 5.8(リード:山宮)
・特に問題なく登れました。
・終了点のある枯れ木テラスにはペツルのハンガー2つ
3P コーナークラック 20m 5.8(リード:Iくん)
・トポの3P目の『コーナークラック 40m 5.8』の前半部分。
・出だしが核心。フィストが決まらないサイズのクラックにカム#5を使用。
・トポ通り40mを繋げて登ることは普通にできると思います。
・中間にピッチを切れる終了点があり(ここまで20m?)その先の出だしのクラックは幅広でカム#5を使用したいところですが今回はカム#5は1本しか持ってきたなかったのでIくんはここでピッチを切りました。
・終了点はペツルのハンガー2つ
4P コーナークラック 20m 5.8(リード:山宮)
・トポの3P目の『コーナークラック 40m 5.8』の後半部分。
・出だしのクラックにカム#5を決め左足を膝までクラックに突っ込みながら高度を上げていきハング下を右へトラバースして水平テラスへ。ハング下ではトラバース開始点の左側でカムを決めアンダー等を使って右へトラバースしましたが『ここで落ちたら振られるなー』と思いながらの登攀でした。また思いっきり体を外に出してる感のある登攀でした。
・終了点のある水平テラスにはペツルのハンガー2つ
5P コーナー左のハンドクラック~ブッシュ 40m 5.8(リード:Iくん)
・トポの4P目。
・特に問題なく登れました。
・トポにはハンドサイズとなっていいますが気持ちの良く決まるハンドサイズでは無かったです。
・後半はブッシュ?の無い岩の部分を登りました。
・終了点はペツルのハンガー2つ
6P スラブ状フェイス 40m Ⅳ+(リード:山宮)
・トポの5P目。
・特に問題なく登れました。
・支点が取れそうな右寄りを登りましたが右側の灌木を確かめてみると支点に耐えうる感じでは無かったので結局使いませんでした。(結構ランナウトして登りました。)
・トポでは40mとなってましたがロープ半分の30mは出なかったです。
・終了点はペツルのハンガー2つ
7P ルンゼ~短いフェース 50m Ⅲ(リード:Iくん)
・トポの6P目。
・特に問題なく登れました。
・トポでは50mとなってましたが15~20mぐらいで終わりました。
・終了点は何だったかな?忘れました。
◆注文の多い料理店の終了点~注文の多い料理店の取付
・同ルートを1回のクライムダウンと4回の懸垂下降で下りました。
①先ずは終了点から6P目終了点までをクライムダウン。
②6P目終了点から5P目終了点までは60mロープ1本で懸垂下降。
③5P目終了点から水平テラスまでは60mロープ2本で懸垂下降。
④水平テラスから枯れ木テラスまでは60mロープ2本で懸垂下降。(後続パーティーは水平テラスから枯れ木テラスではなく草付テラスまで下りてました。ロープ2本使用で50mか60mは不明)
⑤枯れ木テラスから取付までは60mロープ2本で懸垂下降。
◆1ルンゼルート(4級下 Ⅴ+)(ルートグレードは参考にした最新のトポ図からで、あとは個人的な感想です。)
全体を通して
・残置支点はトポの3P目、6P目、7P目にそこそこありました。
・要所要所はトポ通りのようですがトポが適当すぎて当てにならないので大まかに登攀するラインを決めて登れそうなところを好きなように登ればいいと思います。
1P コーナー左のフェイス 30m Ⅳ、ハング~スラブ 25m Ⅴ+(リード:山宮)
・トポの1P目と2P目を繋げて登りました。
・残置支点が無くラインは決まってない感じなので登れそうなところを登っていきました。
・1P目終了点は未確認(終了点は無いのかな?他レコを見るとピナクルで取れるとなっているが確かにテラスっぽいところにピナクルはあった。)
・2P目のハングになるのかいまいちよくわかりませんがピナクルがあるテラスからの出だしはちょいむずでした。(カムが決まっているか自信が持てず思い切るのに躊躇しましたが、登ってみたら何とか登れました。)
・終了点はペツルのハンガー2つ
2P やさしい凹角 45m Ⅳ(リード:Iくん)
・トポの3P目。
・特に問題なく登れました。
・トポでは『やさしい凹角 45m Ⅳ』となってましたが残置支点に導かれ途中から左のフェイスを登りました。
・終了点はペツルのハンガー2つ
3P ルンゼ~スラブ 20m Ⅲ、スラブ状フェイス 30m Ⅳ(リード:山宮)
・トポの4P目と5P目を繋げて登りました。
・1P目同様に残置支点が無くラインは決まってない感じなので登れそうなところを登っていきました。
・終了点はペツルのハンガー2つ
4P 左にカンテを超え、凹角~クラック 25m Ⅳ(リード:Iくん)
・トポの6P目。
・中間残置支点にペツルのハンガー有り。
・終了点はペツルのハンガー2つ
5P 開けたスラブ 45m Ⅳ(リード:山宮)
・トポの7P目。
・残置に導かれながら登る。左側面から正面へ登るところで体を上げすぎてバランスが悪くなり左手しか離せない状況になってしまうがハーネス左側ギアラックにアルヌンが無く落ちるよりマシだとリングボルトを掴む・・・。邪魔になっているギアラックのカムの下のハーネス右側ギアラックにあったアルヌンをリングボルトにクリップして登ろうとしましたが今度は掴みたいホールドがモロに剝がれそうなので結局ここはA0で登りました。
・終了点はペツルのハンガー2つ
6P チムニー~草付 20m Ⅳ(リード:Iくん)
・トポの8P目。
・特に問題なく登れました。
・終了点はペツルのハンガー2つ
◆1ルンゼルートの終了点~1ルンゼルートの取付
・同ルートを6回の懸垂下降で下りました。
①6P目終了点から5P目終了点までは60mロープ1本で懸垂下降。
②5P目終了点から4P目終了点までは60mロープ2本で懸垂下降。
③4P目終了点から3P目終了点までは60mロープ2本で懸垂下降。
④3P目終了点から2P目終了点までは60mロープ2本で懸垂下降。
⑤2P目終了点から1P目終了点までは60mロープ2本で懸垂下降。
⑥1P目終了点から取付までは60mロープ2本で懸垂下降。
★感想:今回は大学卒業後に県外へ就職していたIくんからのお誘いで錫杖岳へアルパインクライミングに行ってきました。Iくんとザイルを結ぶのは2019年2月の松木沢ジャンダルム以来およそ2年8ヶ月ぶりでしたが、以前一緒に登っていた時と変わらぬ感覚で違和感なく登れました。ナチュラルプロテクションは慣れてませんが(と言うかゲレンデクラックのリード経験1~2回程度、ナチプロも残置のある簡単なルートで補強程度にしかやってませんが・・)リードで何とか登れました。注文の多い料理店のトポ5P目と6P目は『んーー?トポに書いてあるロープスケル全然違うじゃん。』な感じでした。1ルンゼルートのトポは全体的に『んーー??どこ登ってもいいってことなのか?』な感じでしたが登れそうなところを好きに登れて良かったです。
★山行の詳細はヤマレコにアップしてあります。
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-3598420.html



























