一ノ倉沢衝立岩中央稜(谷川岳)

★山域:一ノ倉沢衝立岩中央稜(谷川岳)

★日付:2020.6.21(日)

★天気:曇り→中央稜取付で一瞬だけ霧雨→ガス→曇り

★山行形態:個人山行・アルパインクライミング

★参加者:山宮(CL)、松本

★コース:谷川ベースプラザ→一ノ倉沢出合→(一ノ倉沢を雪渓と高巻き道でテールリッジ基部まで歩く)→テールリッジ基部→(テールリッジを登る)→中央稜取付→(中央稜を登攀)→中央稜6P目終了点→(懸垂下降6回)→中央稜取付→(テールリッジを下る)→テールリッジ基部→(一ノ倉沢を雪渓と高巻き道で一ノ倉沢出合まで歩く)→一ノ倉沢出合→谷川ベースプラザ

★コース状況:(ルートグレードは参考にしたトポ図からで、あとは個人的な感想です。一ノ倉沢の雪渓の状態は2020年6/23現在のものです。)

 ◆一ノ倉沢出合~テールリッジ基部

 ・一ノ倉沢出合から一ノ沢までは雪渓無し。

 ・ヒョングリ滝は雪渓が切れていて通しで歩けないので右岸の夏道から高巻き懸垂下降の残置支点があるところから残置フィックスを使いつつ雪渓までクライムダウン。

 ◆テールリッジ基部~中央稜取付

 ・テールリッジ基部右側の衝立スラブ側の雪渓は切れていたので基部正面左からテールリッジへ乗り移りました。

 ・テールリッジはいつも通り特に問題なく登りました。

 ◆一ノ倉沢衝立岩中央稜(3級、Ⅴ-)

 1P フェイス~凹角~リッジ Ⅳ 40m(松本リード)

 ・特に問題なく登れました。

 ・リードのMさんは濡れた岩で足を滑らせその後テンションが落ちていた。

 2P 左に回りこみルンゼを直上 Ⅱ 25m(山宮リード)

 ・ルンゼ内は浮石が多く落石には注意が必要。

 ・衝立岩正面へトラバースする前のルンゼ内にある終了点でピッチを切った。(ロープスケール15~20mぐらい)

 ・トラバースしてから最初に出てくる終了点までロープを伸ばすのが正解?(トラバースまで含んだ場合はⅢ級ぐらい?ロープも2回屈曲するので重くなりそう。)

 3P  右へトラバースし直上 Ⅳ 25m(山宮リード)

 ・出だしのトラバースが緊張する。あとは問題なし。

 ・トラバースしてから最初にある終了点らしきところでピッチを切らずそのまま登り次の終了点でピッチを切った。(ロープスケール40~45mぐらい)

 ・中央稜取付を眼下に見ながら登る。(休憩中の2人組がいたので落石には要注意しました。)

 4P フェイス~チムニー Ⅴ- 25m(山宮リード)

 ・チムニー内を登って最後に左のフェイスへ回りこんで上に抜けました。

 ・左のフェイスに回りこむところのアンダーで持てる大きな岩を持ったら動いたのでそっと元に戻しておいた。

 ・チムニー内のスタンスは浮石があったり濡れているところがあったりで滑って不意落ちしたくなかったのでA0を多用しました。

 5P ルンゼ~右側の凹角を直上 Ⅲ 25m(松本リード)

 ・最初に出てくるルンゼ内の終了点をスルーして次の凹角右上のところでピッチを切りました。

 ・右側の凹角を直上するところの岩は濡れていていかにも滑ります。って感じでいやらしかったです。(ここは残置支点が多くありますが、松本さんは滑って落ちてもいいように残置支点を取れるところは全部取って登ったそうです。)

 6P 凹角~フェイス Ⅲ+ 40m(山宮リード)

 ・今回のルート内では比較的に岩も硬く乾いていて快適に登れました。

 ・中間で終了点にできそうなところ2箇所をスルーして3つ目に出てくる終了点でピッチを切りました。

 7P ブッシュ混じりのフェイスから右の凹角 Ⅱ~Ⅲ 100m

 ・ガスっていて眺望もなく面白みにもかけるので今回は登りませんでした。

 ・50mを2ピッチで登れるみたいですが、登るなら3ピッチに分けて登ったほうが良いみたいです。(トポの情報)

 ◆下降

 ・同ルートを懸垂下降しました。(6P終了点~4P終了点はロープ回収を考慮して50mロープ1本でこまめに3回の懸垂下降、4P目終了点~中央稜取付は50mロープ2本で3回の懸垂下降。) 

★感想:

(山宮)谷川は晴れ予報だと思っていたが曇り空。暑くなくていいやと思ったがテールリッジを歩いているときに烏帽子スラブや衝立スラブの染み出しを見ていると岩が乾いてなく濡れているところが多いんじゃないか?この天気じゃ今日は乾かないんじゃないか?と心配になる。中央稜取付までくると微妙に霧雨模様。微妙なコンディションで不安そうな松本さんと協議して変形チムニーから中央稜へ転進しました。中央稜は今回で4回目で過去のいろいろあった感慨深いルート。6P目終了点の時点で、残りピッチはガスっていて眺望もなく面白みにもかけるという松本さんの意見に乗っかってそこで登攀終了としました。(今回も衝立の頭まで登れなかった。)登攀自体は岩が濡れていて滑るのは見た目でわかるのでそんなに気にならなかったのですが、岩が脆いのには神経をつかいました。アルパインの経験を積んでから過去に登ったルートを改めて登ってみるといろいろ気付くことが多いなーと感じました。この日の中央稜は私たちのみで他は1組が中央カンテ、それ以外は全て南稜でした。

(松本)中央稜はいつも天気が微妙で今回も微妙な天気の中の登攀だった。スッキリと晴れた日に中央稜を登れる日は来るのだろうか?

※山行の詳細はヤマレコにアップしてあります。

https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-2407655.html

ヒョングリ滝のところは雪渓が切れていたので左側の夏道から高巻く
高巻き道からテールリッジ基部へクライムダウン
クライムダウン中の松本
テールリッジ上から見た衝立岩
衝立岩を見上げる
1P目をリードする松本
2P目を登ってくる松本
3P目を登ってくる松本
賑わう南稜
4P目
4P目を登ってくる松本
5P目をリードする松本
6P目終了点から懸垂下降で下山開始
懸垂下降中
懸垂下降中
懸垂下降中

投稿者: 新潟クライミングクラブ

新潟クライミングクラブは新潟市にある山岳会です。「角田山からヒマラヤまで!!」を合言葉にアルパインクライミングを中心に活動しています。

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