★山域:太刀岡山 左岩稜(山梨県)
★日付:2019.10.20(日)
★天気:曇り
★山行形態:個人山行・マルチピッチクライミング
★参加者:酒井(CL)、渡辺、山宮
★ルート状況:
【アプローチ】
・トイレなし、登山ポストなし、水場なし。
・駐車場から県道を上へ向かって歩き、途中で右に見える沢を残置ハシゴ板を使って渡り、廃屋を通過して踏み跡をジグザグに登っていくと下部岩壁メインエリアに着く。下部岩壁メインエリアを左にいくと古くて汚いフィックスロープが垂れ下がっているの右側のクラックが左岩稜1P目の取付き。
・初見の私たち3人組は廃屋を正面突破せず左から通過してしまい、薄い踏み跡から尾根を登っていき下部岩壁メインエリアから遠く左側に外れたエリアで右往左往・・・大幅に時間ロスしました。(下山時に正しいルートを確認しました。)
【太刀岡山左岩稜】
・ルートグレードは100岩場のトポ図からで、あとは山宮の個人的な感想です。
・最初の3ピッチは岩が濡れていて服やザックが泥だらけになりました。
1P 5.9 20m(酒井リード)
・下部のクラックと上部のクラックを登る。中段は土のテラス。
・岩が濡れていてフェイス面は滑るので厳しかった。フォローだったので登れましたが、クラックリード経験無しの私にはリードは無理・・・(リードの酒井が奮闘してくれてなんとか突破!)
・1P目の取付きに不要な荷物をデポしました。(下山時に回収。)
・終了点はハンガーボルト2つ。
2P 5.7 20m(酒井リード)
・クラックを登る。左側にチムニーが並列している。
・ステミングを使いたいがここも岩が濡れていて厳しかった。1P目同様フォローだったので登れましたが、リードは無理・・・(ここもリードの酒井が奮闘→突破!)
・終了点は木にスリングを巻いて構築。
3P 5.8 20m、4P 5.5 20m(酒井が継続してリード)
・下部のクラックを登りスクイーズチムニーを抜け上部クラックを登る。スクイーズチムニーは狭いので空身がよい。(スクイーズチムニーの先の上部クラック基部は左下のほうに傾斜があるのでザックを投げるときにザックが落ちていかないよう注意が必要!!)
・スクイーズチムニーは思っていた以上に狭く、ザックを先に投げ横向きに突破しようとしたが案の定挟まった・・・ここをすり抜けるのが私にとってこのルートの一番の核心だった。。(スクイーズチムニーを抜けられないなら挟まりながら上まで登って右側の岩のスラブ面を登っていくのも有りのようだ・・・と言うかトポに書いてあるのを見るとそっちが正規ルート??)
・後半の4P目は簡単な登りからの歩き。
・リードの酒井は3P目終了点は狭いと感じ、4P目の終了点までロープを伸ばしたと言ってました。(ロープが屈曲して重かったとも言ってました。やはり3P目の終了点でピッチを切ったほうがロープの流れ的にいいのかも。)
・3P目終了点はハンガーボルト2つで、4P目終了点はリングボルト3つ。
5P 5.8 20m(渡辺リード)
・クラックを中段の木が生えているところまで登り、そこから左へ回り込みリッジを登る。
・ここが4P目だと思っていたが5P目だったと5P目終了点で気付く。
・4P目からようやく岩が乾いていて、特に問題なく登れました。
・終了点はリングボルト3つ。
6P 5.6 40m(山宮リード)
・岩稜を登る。
・特に問題なく登れました。
・終了点は岩稜を登って次の斜面の前の残置ハーケン、リングボルト、カムの3箇所から取りました。
7P 5.6 45m (山宮リード)
・ハイライトのナイフエッジがある岩稜。
・特に問題なく登れました。
・終了点はナイフエッジ終了後の次の斜面の前のリングボルト2つから取りました。
8P 5.6 30m(山宮リード)
・岩稜~鋏岩の間の広場。
・特に問題なく登れました。
・終了点は岩にスリングを掛けて構築しました。
9P 5.8 15m(酒井リード)
・スラブを登る。
・酒井だけ登って懸垂下降で下りてきました。
・時間も押していたし特にこだわりはないので渡辺と山宮は登らずに終了。
・終了点はハンガーボルト2つ。
【下山】
・トポには9P目基部を左から巻くと一般登山道に合流すると書いてあったが基部を右側から巻くように下山して一般登山道に合流した。しばらく登山道を下山し左岩稜1P目の取付きにデポした荷物を回収するのに右へ右へと登山道を外れトラバースしていき左岩稜1P目の取付きに到着、荷物を回収して下山した。
★感想:
(酒井)前から行きたいと思っていたルートに行ってきました。久しぶりのマルチピッチクライミングで楽しみにしてたけど取付きに着くと岩が濡れてて微妙な空気感・・・出だしの3ピッチはドロドロのヌルヌルでビチャビチャというひどい有様だったけど、岩稜帯に出てからは乾いたリッジをサクサク登れて楽しかった〜 帰宅後、泥だらけのスリングやザックのにおいを嗅いだ瞬間、あまりの臭さに「おぇっ!」って声が出てしまった・・・命を守るためのギアだからちゃんと手入れしないとなぁー
(渡辺)クラックは厳しかった。リッジは楽しかった。
(山宮)みんな初見で駐車場から取付きまでの道に迷い右往左往しました。取付に着いて岩を見上げると前日までの雨?それとも朝露?で濡れた岩でテンションダウン・・・撤退か登攀か難しい判断でしたが今回のリーダー酒井くんの号令でお通夜モード中、登攀準備を開始しました。(みんな無言でした・・)下部の濡れたクラック3ピッチはリードの酒井くんが奮闘しながら登攀、核心をなんとか突破してくれたおかげで左岩稜完登できました!ありがとうございました。私はリッジの3ピッチをリードしましたがは低グレードで岩も乾いていて快適でした(笑)今回、濡れた岩をズリズリ登って泥だらけになりましたが、岩が濡れているかもしれないときのクラック登攀の服装とザックはお気に入りのものではなくて汚れてもいいもので来ようと思いました。
※山行の詳細はヤマレコにアップしてあります。
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-2072766.html








