一ノ倉沢一ノ沢右壁左方ルンゼ(谷川岳)

★山域:一ノ倉沢一ノ沢右壁左方ルンゼ(谷川岳)

★日付:2018.03.10(土)

★天気:小雪→曇り→晴れ&少し雲(終日冷たい風。)    

★山行形態:個人山行、アルパインクライミング

★参加者:山宮(CL)、岩出(SL)

★コース:谷川ベースプラザ→一ノ倉沢出合→(一ノ倉沢)→(一ノ沢)→左方ルンゼ基部→(左方ルンゼ F1~F5)→F5上部の一・二ノ沢中間稜から20m程度下の雪壁で登攀終了→同ルート下降して谷川ベースプラザへ

★コース状況:F1~F4の氷は柔らかくプロテクションが効いてないような感じのところも多々ありました。判然とした終了点はほとんどありませんでした。(F4まで登るのに途中の灌木で支点を取り、F5基部では左壁にある錆びた残置ハーケンが1枚あったのでそのすぐ脇にアングルハーケンを付け足し支点構築、F5上部の左壁には終了点あり。あとはまた灌木で支点取り。)

★3/10現在の雪の状態ですが、①一ノ倉沢は一ノ倉尾根の東斜面の雪は大方雪崩れている感じでした。(3/4と比べるとデブリが増えてました。)②一ノ沢はデブリの雪は固く締まっていてアイゼンがバッチリ効きます。デブリ以外のところは根雪の上にそこそこ締まってる雪が10~15cm程度積もってました。③左方ルンゼはF4上部~F5基部の雪田はそこそこ締まってる雪が10~15cm程度積もってました。F5上部からのチリ雪崩のせいでしばらくするとトレースは消えてなくなる感じでした。F5上部もそこそこ締まってる雪が10~15cm程度積もっていて、傾斜のせいか常にF5のノドにはチリ雪崩が降ってました。

★感想(山宮):今回は岩出くんの今冬シーズンの最大目標であった一ノ沢右壁左方ルンゼへ2人で行ってきました。先週の東尾根で谷川の雪の状態と左方ルンゼの氷の状態を偵察、月曜日から毎日天気予報をにらめっこ、雪崩についていろいろ調べ、ルートについても簡単に調べ(笑)、日が経つにつれ徐々に緊張感が高まっていきました。アタック前日のみなかみの天気の雨に『んーー?どうしたものか・・・』雨の日の翌日の土曜日よりも曇り晴れ天気予報の1日を置いた日曜日のほうが雪崩のリスクは少なくアタック条件は良さそうだと思いましたが、経験の浅い私たちが現場も見ずに情報だけであれこれ言っててもしゃーないので何事も勉強ということでとりあえず現場に行ってみて判断することにしました!!(ダメそうなら即撤退して日曜に再アタックするということも視野にいれてました。)金曜の夜には雨が止む予報だったのに土曜日の朝方は小雪が降ってました・・・ 一ノ倉沢までの林道は先行者がいないみたいでノートレース。気温が下がってくれたのは好都合でしたがあまり雪に降られてるのも嫌でした。一ノ倉沢と一ノ沢の先週とのデブリの違いや雪の状態を見てみて気にしていた金曜日の雨より前の今週初めから中頃までにある程度雪崩があったと考え今の状況なら雪崩のリスクは少ないと判断して予定通りアタックすることにしました。悪い天気予報のおかげ?で結果的に先頭で左方ルンゼに取付けたので渋滞がなく良かったです。左方ルンゼは最初の緩いところはフリーで登っていき傾斜立ってきたところで60mロープを出し2ピッチほどでF4の落ち口近くまで登りました。そこから雪田の途中でピッチを切り、F5基部でピッチを切っていよいよ核心のF5に取りかかりました。F5は岩出くんがリード、ノーテンで見事に突破、フォローで気を抜いてた私はサクサク行きすぎて1フォールでした・・(まだまだ修行が足りませぬ。)『F5上部は左から』と変な情報をインプットしてしまっていて悪い草付き~リッジを登り失敗しました。2ピッチ登ったところで岩出くんが右下の雪壁にトレースを見つけ、一・二ノ沢中間稜へ抜けるのはこのリッジではなく右下の雪壁からだと気付き懸垂下降するも時間切れで稜線へは抜けませんでした。今回は初見ルートだったこと、判然としない終了点ばかりで良い灌木探しやリス探しに手間取ったこと、F5上部~稜線へのルートミスなどあり思いのほか時間がかかりすぎて左方ルンゼのみの登攀になりましたが、また機会があれば今度はしっかり一・二ノ沢中間稜~東尾根を継続登攀して谷川岳へと抜けたいです!

※山行の詳細はヤマレコにアップしてあります。

https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-1400178.html

一ノ沢を登る
左方ルンゼ基部に到着
下部は適当にフリーで
傾斜が出てきたところでアンザイレンして1P目岩出リード
2P目山宮リード
3P目岩出リード
正面にF5(4P目リード中の山宮撮影)
4P目を登ってくる岩出
F5の様子(5P目フォロー登攀中の山宮撮影)
F5の右側
F5の左側
6P目山宮リード
ここで岩峰を右から巻いて上に登っていけば稜線に出れたのに間違ってそのまま直登
7P目を登ってくる山宮
ルートミスに気付き懸垂下降で雪壁へ下りたところ
時間切れでそのまま同ルート下降
左方ルンゼ基部まで下山
一ノ沢を下る
一ノ倉沢
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投稿者: 新潟クライミングクラブ

新潟クライミングクラブは新潟市にある山岳会です。「角田山からヒマラヤまで!!」を合言葉にアルパインクライミングを中心に活動しています。

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