チンネ左稜線、八ツ峰Ⅵ峰Cフェース剣稜会ルート~八ツ峰上部縦走(剱岳)

★山域:チンネ、八ツ峰(剱岳)

★日付:2017.08.11(金)~14(月)

★天気:8/11 曇り→夕方から雨、8/12 曇り→八ツ峰Ⅵ峰Cフェース取付から雨→下山中の熊の岩付近から晴れ、8/13 晴れ時々ガス、8/14 晴れ時々ガス

★山行形態:山岳会山行・アルパインクライミング

★参加者:山宮(CL)、岩出(SL)

★コース:室堂→剱御前小舎→剱澤小屋→平蔵谷出合→長次郎谷出合→真砂沢ロッジ(テン泊)→長次郎谷出合→(長次郎谷)→(八ツ峰Ⅵ峰Cフェース剣稜会ルート)→(八ツ峰上部縦走)→池ノ谷乗越→(北方稜線)→長次郎のコル→(長次郎谷左俣~長次郎谷)→長次郎谷出合→真砂沢ロッジ(テン泊)→長次郎谷出合→(長次郎谷~長次郎谷右俣)→池ノ谷乗越→(池ノ谷ガリー)→三ノ窓→(チンネ左稜線)→チンネの頭→(池ノ谷ガリー)→池ノ谷乗越→(長次郎谷右俣~長次郎谷)→長次郎谷出合→真砂沢ロッジ(テン泊)→長次郎谷出合→平蔵谷出合→剱澤小屋→剱御前小舎→室堂

★コース状況:(ルートグレードは参考にしたトポ図からで、あとは山宮の個人的な感想です。)

【剱沢雪渓(剱澤小屋~真砂沢ロッジ)】

・上部は黒ユリの滝、下部は南無の滝が出ていてその付近は雪渓が歩けず夏道を歩きました。

・雪は固く締まっていて傾斜も緩く上り下りともノーアイゼンで歩けました。

【長次郎谷】

・長次郎谷出合~熊の岩までは中間付近の岩の周りの雪渓が溶けてましたが後は問題なく歩けました。

・傾斜があるのでアイゼン&ピッケルで登りました。

・落石にも注意しました。(下部の雪渓上に石が多くあったので特に下部では注意しました。)

・右俣はクラックがありますが繋がっている雪渓を歩きました。(一部雪渓が繋がってないところは岩場側面の下部へ一旦下りてからガレ場を歩き再度雪渓に戻って通過しました。)

・左俣もクラックがありますが繋がっている雪渓を歩き通せました。

【八ツ峰Ⅵ峰Cフェース劒稜会ルート(2級、Ⅱ~Ⅲ、5P、155m)】

・雨でも問題なく登れました。(落ちたら大怪我以上ですがロープは必要ないと思うぐらいでした。)

・全体的に易しく特にどこが核心とかはないと思います。

【八ツ峰Ⅵ峰Cフェース上部~池ノ谷乗越】

・雨でルート状況がわからず先行PTについていく形で巻けるところは巻道で巻きました。

・Ⅷ峰は尾根上を歩いていくと下山後に知ったのですが、今回は先行PTを見失い、巻道が途中で無くなりⅧ峰をどう突破するのか迷いましたが何とか尾根への取付きを見つけ尾根上まで登りⅧ峰を越えることができました。

・八ツ峰の頭に登れることを下山後に知ったのですが、今回は先行PTを追っかける形となり八ツ峰の頭はスルーしてそのまま池ノ谷乗越へと行きました。

【北方稜線(池ノ谷乗越~長次郎のコル)】

・特に問題なく通過しました。

【池ノ谷ガリー】

・浮石が多いと言うか浮石しかないと思うぐらい浮石しかありません。他の人とは間隔をあけて通過しましょう。

【チンネ左稜線(4級下、Ⅰ~Ⅴ、15P、450m)】

・ロープを伸ばせるところは伸ばしてピッチを切った。

・核心部の小ハングのところは支点がたくさんあった。カンテを使って登りハングのところで左へ移動し上へ抜ける感じですが最悪アブミ持ってれば安心だと思います。(アブミは携行してましたが使いませんでした。)

・他にもいやらしいところもあるが落ち着いて探せば問題なく登れます。

・基本ガバホールドが豊富でスタンスも豊富にあります。

【チンネの頭からの下降】

・いくつかルートがあるみたいですが、今回はチンネの頭と八ツ峰の頭の間のコルへ下りてそこから池ノ谷ガリーへ下るルートを使いました。

・チンネの頭と八ツ峰の頭の間のコルへはハイマツ帯をクレオパトラニードル方面へクライムダウンで下りました。

・チンネの頭と八ツ峰の頭の間のコルへ下りるとチンネの頭側の岩壁に懸垂下降の支点がありますがその支点は使わずもう少し歩きで下りました。そして岩と岩の間を抜け下りると今度は左側に懸垂下降の支点がありますがその支点も使わず右下に見えている懸垂下降の支点まで更に下りそこから50mロープ1本で2回の懸垂下降で下りました。この辺りはガレててザレてて浮石だらけなので落石に注意が必要です。(懸垂下降してくる人の下にいないこと。ロープを回収するときに元気に勢いよくひかないこと。)

★感想:(山宮)今年のお盆山行は山岳会山行で前半3日は剱岳チンネ、個人山行で後半3日は北岳バットレスを計画しました。チンネは参加人数が少なくなり結局チンネもバットレスも岩出くんと2人で行くことになりました。8/12の雨、8/15~16の雨予報ということを検討しチンネ・バットレス両方とも登れなくなるという事態を避けようと2日目の朝にバットレスは諦めて中止することにし、チンネ4日の計画で動くことにして3日目のチンネの晴れにかけました。結果、最高の日にチンネ左稜線に登れてよかったです。雨の八ツ峰と晴れチンネ・・・どちらも良い経験になったと思います。

★反省:特にありません。

★山行の詳細はヤマレコにアップしてあります。

https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-1227975.html

8/11、剱沢雪渓を下る
BCとなる真砂沢ロッジが見えてきた
8/12、長次郎谷を登る
目の前に熊の岩
八ツ峰Ⅵ峰(右からA、B、C、Dフェース)
八ツ峰Ⅵ峰Cフェース剣稜会ルートの取付
八ツ峰Ⅵ峰Cフェース剣稜会ルートの取付
1P目出だしは緩やかなスラブを登る
3P目を登ってくる岩出
4P目をリードする岩出
5P目終了点(剣稜会ルートはここまで)
Cフェースの頭(先行パーティーがいるのはDフェースの頭かな?)
クライムダウンできそうなところも雨で滑って危ないので懸垂下降
Ⅷ峰からの懸垂下降
Ⅷ峰からの懸垂下降
池ノ谷乗越から見た長次郎谷右俣
池ノ谷乗越から見た池ノ谷ガリー
池ノ谷乗越から見た八ツ峰の頭とⅧ峰
雨の北方稜線を歩く
長次郎のコルから見た長次郎谷左俣
左から雪渓に取付く
クラックを避けながら下る
右に左に移動しながら雪の繋がっているところを下る
晴れてきたー(写真はⅤ・Ⅵのコルからの八ツ峰上部と長次郎谷右俣)
八ツ峰Ⅵ峰(右からA、B、C、D、Eフェース)
真砂沢ロッジまで下りてきました
8/13、暗いうちに池ノ谷乗越に着き、これから池ノ谷ガリーを下る
日の出
チンネ左稜線取付きまでの雪渓がある短い区間をアイゼン装着して歩く
チンネ左稜線を登っている人が見えます
1P目を登る先行パーティー
1P目をリードする岩出
三ノ窓雪渓をバックに登ってくる岩出
青空と左稜線
賑わう左稜線
核心部を登る先行パーティー
核心部をリードする山宮
核心部を登る準備中の岩出
残り上半部は快適
ここからは高度感あるリッジ歩き
チンネの頭に立つ岩出
チンネの頭からクライムダウンしたあと、ここからさらにクライムダウン
ここまでクライムダウンで下りてきて、ここから懸垂下降
長次郎谷を下り真砂沢ロッジへ
8/14、真砂沢ロッジを出発する
剱沢雪渓を登る
長次郎谷出合から長次郎谷を見る
平蔵谷出合から平蔵谷を見る
剱御前小舎で剱岳は見納め
下山後に『昭和軒』でカツ丼大盛り!!
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投稿者: 新潟クライミングクラブ

新潟クライミングクラブは新潟市にある山岳会です。「角田山からヒマラヤまで!!」を合言葉にアルパインクライミングを中心に活動しています。

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